模型そぞろあるき

模型店に行ったり模型を作ったりつぶやいたり思うさまフラフラするブログです。

黄昏

2024年06月02日 | 関東

こんちわ~やってます~?

シャッターが締まりかかっている大判焼き部門から奥の方に呼びかけます

「は~い」

おお、いるいる、いらっしゃる

いつものおばちゃんの声がします

大判焼きはお終い、今から模型部門のみ開店です

 

「準備中」の板がドアの取っ手から外されて入れるようになりました

前回からそんなに経っていませんが久しく感じます

この駅前から道一本入ったお店は、界隈では唯一現役であります

踏切通りのおもちゃ屋はとっくに消え、他業種の個人商店もシャッターを閉めたままになりつつある、そんな中にあって私の最後の癒やしでもあります

そのお店の様子が変わりました

おっちゃんの姿がありません

プラモデルも仕入れていないのがはっきり分かります

訳を尋ねると

仕入れを担当のおっちゃんが亡くなっていたことが分かりました

こないだレベル32ミグを譲ってくれたんだよね

御自分がいつか作るために取っといたのをおねだりしたら譲って貰えました

嬉しかったなあ

あのおっちゃんが亡くなっていたなんて

 

そうか…仕入れの知識とか経験の無いおばちゃんは

下手に動かない方がいいと考えたんだなあ

どうせ売れ筋は小売りには卸されない世の中だしね…(最悪だよ)

 

だから棚がこんなに寂しくなっちまったんですね

中にはメーカーからの見本品まで陳列してあるわ~

こないだ見たhelicopterのおもちゃが足下のウィンドウに飾ってあるし

バンダイのクラシックカー

ミニ四駆以前、遥か昔、昭和に流行ったスロットカーレーシングゲームの立体コースなんかが新品38500円、中古が18500円かあ

 

買えなくはないなあ

酒屋の孫息子もあんなの持ってなかったから買うと自慢できるかな?

自分は面子と漫画本に偏っていたから玩具類は持っていませんでした

たまに酒屋のお孫さんとこにお邪魔しては高価そうなおもちゃに感心してはいましたが

「へぇ~こんなのあるんだ」みたいな感じでしたね

それが今や買い集めるようになっています

やはり羨ましかったとかあるかもしれませんね

さて話を戻しましょう

 

残りの商品は

田宮、長谷川、青島が少々

ミニ四駆のパーツが割とありました

珍品も先程御紹介したものの他にもありまして

レベルの塗料や、筆、マスキングテープやらをしまえるコンパクトケースのプラモデル!(こんなんあったんだ!しかも2箱ある!)

鉄道模型も昔の値段のがたくさん残ってます

グリーンマックス(GM)のストラクチャー買い溜めしときますね!!

車両?要らない子です!

そして私にとって一番輝いて見える商品がありました

それは

他人様のいじくり倒した訳あり品です!

途中で投げ出されたものや明らかに無理矢理「完成しました」っていうものです

なぜかこれを更にいじり倒すのが好きなんですよねぇ…

新品のパーツを切り出せない病に罹患シテオリマスデス、ハイ

今売りに出されているのは

レベル32ゼロ戦(レイ戦って言う人もいますね)

バンダイ24ゼロ戦

田宮25チーフテン&センチュリオン

あと田宮35MMシリーズ

うーん、正直こちらの方が新品より欲しい

未組立品は暗黒洞に在庫あります!

うーん、ウーン、(+o+)

と、ここでおばちゃんが心情を吐露しました

 

「もうね、あとどれくらいお店を続けられるか、分かんないのよ」

 

うわあ

 

「仕入れも何を入れたらいいか、分からないし」

 

ですよね

 

「もうすぐやめるかもしれない」

 

はあ~

 

そう

店内の様子は

何度も見てきた廃業間近のあの光景そのものです

あちこちに商品以外の雑多なものが置かれ

肝心の商品は櫛の歯が欠けたように隙間が空いてしまっています

 

普段なら飛びついたはずですが、そんな気にならず

鉄道模型のストラクチャーキットだけを買って店を出ました

 

お店は目の前にあります

ビルの一階にあり左手が大判焼き部門、右手が模型店部門です

真ん中にショーウィンドーがあってプラモデルの完成品が飾られています

西日がもろに当たりかつては鮮やかだった塗装も白茶けてしまいました

デカールもひび割れ、中には接着部分が外れているものもあります

みんな全て古いものです

けれど馴染みの大切な場所です

替えの効かないお店です

できれば頭に焼き付けてしまいたかったなあ

 

うまく書けませんでした

 

今回は以上です

最後までおつきあいありがとうございました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ダム南に新キャンプ場できました | トップ | とある模型店 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
時代の流れかな (genei)
2024-06-05 00:35:06
私の実家は東京の上野駅から一駅目の鶯谷と日暮里の間にあったのですが、昭和の時代は、必ず小学校の近辺には、駄菓子屋と本屋と玩具屋がありました。
実際小学校は残っていますが、中学校が少なくなった辺りから、本屋と玩具屋が無くなり、最終的に駄菓子屋も消えたようです。
どの店も後継者問題で辞めざるを得なかったみたいですね。
返信する
いらっしゃいませ genei さん (123)
2024-06-06 01:11:30
東京都でさえ少子化からは逃れられないんですね
実は私も若かりし頃に調布まで遠征しシミュレーションゲームを購入致しました
当時は犬も歩けば何とやらで、そこかしこに駄菓子屋に玩具店、模型店に書店が目に着き、都会はえぇのおと羨んでおりました
それが今やどれもこれも絶滅寸前とは背筋が寒くなります
あの時なぜより広範囲を探索しなかったのかと当時の自分に文句の一つも言いたくなりました
返信する

コメントを投稿

関東」カテゴリの最新記事