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鎮魂の日 ~祈り~

2014年03月11日 19時45分56秒 | 四方山話

3年前の今日、未曾有の大災害が日本を襲った。
当たり前のように続いていた日常が、跡形もなく崩れ去った3.11。

圧倒的な光景をテレビで目の当たりにし、絶望と焦燥感にかられながらも、今ある日常をとにかくこなそうとしていた。

「何が起こったのか?」「これから何が起ころうとしているのか?」

容易に予想できたが故に、私は大きな不安に包まれていた。

阪神淡路大震災を比較的身近で感じ、復興半ばの時期に大阪や京都で過ごしたために、震災当時の状況や友人を亡くした知人の話を聞く機会があった。 当時はまだ過去というにはあまりにも生々しく、その傷跡はまだまだ深かった。ただ、復興という希望の光に向かって、多くの人びとが笑顔を取り戻しつつあった時期でもあった。

東日本大震災はどうだろうか?

天災に関しては人類の歴史上、何度も乗り越えてきた事であるし、もちろん多くの犠牲が出てしまった事は悲しい事ではあるが、その多くの犠牲を無駄にしないために、犠牲者分もしっかりと生き抜くために、それを原動力として再び立ち上る事もできるだろう。

一方、福島原発事故は人災でありながらも、その傷跡は天災を遥かに凌いでしまっている。地域の復興の妨げはおろか、人々の精神的な復興の妨げにもなっている。阪神大震災とは大きく違うのはそれだ。

チェルノブイリ原発事故の悲劇を知っていたはずの専門家たちが、率先して貴重な国土を無駄にしてしまったとしか思えない愚行。過ぎた過去を取り戻す事は出来ないし、即時撤廃も難しい社会状況。もちろん原発が無いのが一番良い事だとは思うが、原発の賛否はここではひとまず置いておこう。

汚染された地域で暮らしていた方々には申し訳ないが、ふるさとへ戻ることは非常にリスクが高いように思う。そこに希望を持っている人も多いだろうし、そのために頑張っている人もたくさんいるのも理解できるが、莫大な国費をかけてなお安全は保証されず、むしろ危険な状態のまま「安全である」と信じなければならない状況。少なくとも食べ物や水は汚染されていて、内部被爆のリスクも負って生きていかなければならない。

明治22年の大水害により新天地を求めて移住をした奈良の十津川の人々。彼らは故郷を捨てたのではなく、故郷の誇りを持って北海道へと移り住んだ。そこには故郷に残る人々の支援と、移住者たちの固い団結があった。

ひとつの選択肢として、町そのものの集団移住もあっても良いのではないかと思う。集団であることでその地域の文化などは継承される。それ以外に守る方法が無いように思われる。

これからも辛い決断を迫られるであろう避難中の皆さん。発展的な諦らめも必要な時期が来ているように思う。またそれをサポートする国や自治体の早急な体制づくりも必要だろう。

ダラダラと書いてしまったが、亡くなられた方のご冥福と、今なお苦しんでおられる方へのお見舞い、そして同じ国に住むものとして、微力ではあるが自分も何かの役に立つことを今日ここに誓いたいと思う。

笑顔は取り戻せると信じたい。



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