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と も だ ち

2012年07月18日 | 日記
暑いですね。


仕事柄、住宅街を割りとよく歩きます。

幼子たちがお母さん方に見守られながら、楽しそうに駆け回っています。

お母さん同士は、ここで特筆するほどのことではない話題で盛り上がっています。

暑い。歩く、歩く。

公園を過ぎ、大きなケヤキの木陰で一休み。フーッ。








そばにはベンチがあり、初老の女性が二人で座っています。

ゆーったりとした会話が聞こえてきます。

「また夏がきたー。」

「毎年、毎年暑くなっていく気がするねぇ。」

「ほんまやね。」

「.....。」

「昨日、お父さんがね、あんた旅行行ってきたらぁ?やって。」

「あらぁ、ええやないのぉ。」

「初めてかもしれんわぁ。そんなね、優しいこというの。」

「そういう時は、甘えるもんよぉ。」

「本当やね。すごく嬉しかったぁ。」

「あんたの人生へのご褒美やわそれ。」

「わたしなぁ、結婚してからずーっとあの人に厳しいことしか
 言われんかったから。でも、優しいねん。知ってるねん。
 わかってるねん。だから、辛い時もついてこれた。」

「そう、良かったわねぇ。ウチはあかん。私なんか、子供も独立して、
 主人も退職して手かからんなって、やれやれやけど...これで良かったんかな、
 私の人生ってこの道で来たけど、本当に良かったんかな~って、なーんと
 なく悲しい気持ちになることがあるよ。」

「なーにを、アホなこと言うてんの。あんたが夜中に倒れて病院に運ばれた
 時あったでしょ?あんたトコ二人ともどれだけ心配してはったか。
 毎晩毎晩あんたの状態を教えに来てくれて、心配や心配やって言うてた。
 帰ってきたら溜まり物で苦労せんようにって、自分たちで洗濯して皿洗いして。
 息子さんなんか、あんたに恥かかしたらアカン言うて毎日、門の周りをホウキ
 で掃いて水まいて.....みんなね、わからへんのよね、自分がどれだけ
 幸せかっちゅうことを。そういうことなんやと思うよ。」

「...。」

「はぁ~、本当に暑いねぇ。」

「さっきのことは、ウチで言わんといてね(涙)。」

「当たり前やないの、あんたと私、何年友達やってんのよ。」

「ありがとうね、ホンマにありがとうね。あんたが友達や言うてくれて、
 ウチはホンマに良かったわ。」



少しばかり汗も引いてきたので、私は目的地へ向かいます。


(幼子を見守っていた、あのお母さん達も何十年後かに今聞いたような会話を
 するのかな。生涯を共にするご主人や子供にまで言えないようなことを語れる
 ともだちになるのかな。)


暑い。歩く、歩く。




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