おじいさんは すでにもうずっと前から年賀状じまいしています。
おばあさんは 年賀状を出しています。
二人とも 両手で余るほどのお付き合いしかないのです
それでも おじいさんは、たった1枚しか来ない年賀状ですら
お返事を書くことはありません
おばあさんは お返事の無い方々には次年度は年賀状は出しません。
すると 少しずつ少しずつ 時には ガクッと年賀状が減り・・・
あまりにも 元旦に受け取った年賀状が減った年は 心臓がカチっとなったような気がしました。
寂しい・・・
という思いが正月早々湧き上がったのでした
年賀状だけやりとりしているお友達というのがいるのですが、
一言も書いて無く、印刷年賀状が届くのです。
寂しいという気持ちと義務感かなあ~という気持ちと
じゃあやめようかという気持ちも出てくるときがあるのですが、
相手に迷惑かも・・・とも思うのですが、
やっぱり毎年書いています。
いま、枕草子、古今和歌集、白楽天の読書会を
おじいさんと二人でやっています。
白楽天の琵琶行で
「声無きは声有りにまさる」
という 一節があるのですが、
それがすごく心に残り、
そうだ、相手は静寂を与えてくれたんだな・・・
と 思うようになりました。
静寂の中で聞く声は
思い込み、偏った見方
気分が悪くなる考えを
たいらにしてくれますね
今年は、宛名と名前が書いていなかったお返事の年賀状がありました。
付き合いの少ないおばあさんは すぐに筆跡で彼女だなと思いました。
彼女は、数年、年賀状が無かったにも関わらず、喪中の葉書がきて、
年賀状を復活したのです。
年賀状にはひとこと、ふたこと書いてはあったので、
もしかしたら、書き忘れたのかもしれません。
でも・・・
もう、住所は教えたくないのかも・・・と思いました。
年をとれば、あれこれ人には言えない事情が重なっていくし・・・
寂しさを埋めるために出す年賀状から
寂しさを受け取っているなら
やめりゃいいでしょ!なんだけれど・・・
なんででしょうね・・・
まるで、一年に一度だけ作るお節料理のように
やっぱり やめられない
黒ヤギさんからお手紙ついた
白ヤギさんたら読まずに食べた・・・♪
まどみちおさんの詩
つながっていないようで
つながっている
目には見えねど
ご縁は有るような 無いような
そんなお付き合いが
お正月にはあります
年賀状は食べられないにゃ~、
田作りにねらいを定めている?猫ちゃん
電子レンジの上で待っています