サッカーをやると次女が決意したのが小学校1年生の春。
「やると決めたんなら小学生ではやり続けること」と約束した。
次女は年少から幼稚園のサッカーチームでサッカーをやっていた。
小学生に入るタイミングでサッカーをやめると言ってきた。
女子だし、そうだねやめて良いよと言ってサッカーを辞めた。
小学生になりサッカーを辞めていた娘だが、私が友人の子供たちとサッカーに出かけるときについてきたりしていた。
そこで、男の子たちとボールを蹴ったりしていた。でも彼女に一切サッカーを教えることはしなかった。
私は男の子たちとサッカーするのが楽しかったし、次女よりもどんどん吸収していく男の子たちに魅力を感じていた。
そんなときに次女がサッカーをまたはじめたいと言う。
きっと嫉妬とかそんなのがきっかけだろうと思う。
だから条件を出した。
「やるなら6年生までは辞めないこと。」
「一生懸命にサッカーすること。」
彼女は再びサッカーの世界に戻ることを決意した。
このとき私も決意した。
「一番近い指導者・理解者になること。」
「普通の親と子供の関係ではなくなること。」
次女はサッカーが上手ではない。
運動も中くらいしかできない。
見ても真似できない。
言っても理解できない。
繰り返し教えても上達が遅い。
1年生から4年生までどれだけの時間をかけて教えてきたかわからない。
朝練もやった。
夜も公園に行った。
スクールも通った。
でもやっぱり上手くならない。
基本ができない。
「止めれない」
「蹴れない」
最低限のことができない。
これではレギュラーどころか試合に出れるわけがない。
今いるチームで義理で出場させてもらっている、それも多分12月までで終わる。
リーグ戦が終わればチャンピオンシップ、来年からチームは1部リーグで上位チームたちと戦うことになる。
そこに出場できる基礎も強みもない。
チームメイトは全員上手い。
目標も高いし意識も高い。
日々その差は広がっていくばかり...
だが約束は約束、出場できないからといってチームを辞めるわけにはいかない。
6年生まで辞められない。
辞めさせない。
先日、TRMの帰り道コーチに褒められたと言ってきた。
「チームで試合に負けないぞって気持ちを持っているのは次女とAだけじゃないか!」
と言われたらしい。TRMでも気持ちを持って挑んでいると言うことだろう。
上手くないけど自分のできることをやっているという自信を私に伝えたかったのかもしれない。
「パパに褒められるよりコーチに褒められる方が嬉しいだろ?」
「うん、コーチに褒められると嬉しい」
やはり私は指導者ではなく父親なんだなと思う。
知識を蓄え、指導方法や少年サッカー8人制の勉強し、指導者講習会に行き、審判免許をとってもやはり父親でしかない。
誰よりも次女のことを理解しているし誰よりも長く練習に付き添い、より効率的に上達する支えとしてやってきても...
チームのコーチから認められることに叶わないのだ。
だがそれでも私は彼女が少しでも活躍できるよう、彼女の長所を伸ばし、より前向きにサッカーできるようにこれからも変わらずに接していく。
いつかこんな素晴らしいチームで小学生の頃サッカー頑張って良かったって思える日が来ると私は信じてる。
「続けることでしか立てない場所があるし、続けることでしか見れない景色があるんよ。」
「うん、ここで頑張ればなんかみんなとここまでやったって感じることができるのかもしれんのやろ?」
「そうやね、何が見れて、何を感じるかはパパにはわからん。お前が感じることだから。」
「うん」
「きっと、そんときはいい顔してると思うぞ」
「うん、そう思う」
他の子供への嫉妬からはじめたかもしれない彼女のサッカーは一体どうなっていくのだろう。
でもきっと彼女の前向きで真面目な姿勢は良い方向に向かっていくと信じている。
いつも厳しいことばかり言う父はあなたとサッカー選手としてよりも愛する娘として本当は接したいんだよ。
でも、それはもう諦めたんだ。
いつか、この話ができると良いな。
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