いつもニュースレターを読んでいただき、ありがとうございます。
新型コロナウイルス感染が急拡大していますが、いかがお過ごしですか?
ワクチン接種が順調に進み、秋頃から旅行ができる?と思っていましたが…。
ワクチン接種が一時滞ったり、デルタ株の猛威で感染が拡大、8/20~9/12までまん延防止重点措置、そして緊急事態宣言。
62.3%がワクチン接種済みのイスラエルでも感染者数が増加しているようです。デルタ株は感染力が強く、全国民の9割まで接種しないと感染は防げないのでは、と言われていますが…。
経済も、この前までは秋頃から回復するとの見通しでしたが…。8/17の朝日新聞経済、野村総合研究所によると「接種でV字回復シナリオ すでに崩壊」とあります。年内を見通しても、経済が急回復するとは思えない。デルタ株の感染拡大もあり、緊急事態宣言の延長などで9月も経済へのさまざまな制約が続けば、個人消費の低迷が続く。世界でも感染は広がり、各国の成長力を押し下げるだろう。頼みの輸出の伸びが鈍り、設備投資も勢いがなくなるとも予想される。GDPがコロナ禍前の水準に戻るのは22年4~6月期までずれ込み、潜在成長率が下がればさらに遅れるだろう。という見通しを立てています。
さて、私たちの木造住宅業界はどうなのかというと、ウッドショックによる国産材の高騰が一番の心配事です。8/2の新建ハウジング(住宅新聞)と林野庁が8月に発表した木材輸入の状況について、木材需給動向についての速報値から報告します。
最近の材木先物取引価格は600米ドル前後で比較的安定して推移(それでも前年の約1.5倍)
「昨夏より、アメリカにおける材木の価格は上昇を続けてきた。新型コロナウイルスの感染拡大により、在宅勤務が増え、新設住宅需要やリフォーム需要が爆発的に増大したことが主な原因だ。コロナ禍の初期、需要の低下を見越した木材生産業者が生産の規模を縮小していたことも、材木価格高騰の一因となったと見られている。
「ウッドショック」により、5月にはシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で取引される材木先物の価格は最高値を記録したが、最高値をつけて以降は価格の下落が続き、一時は最高値の三分の一以下まで落ち込んだ。
最高値を記録した5月7日の材木先物取引価格の終値は、1000ボードフィート(約2.36立方メートル)あたり1670.50米ドルで、前年5月比で4倍以上の価格まで高騰していた。しかし、6月半ばには1000米ドルを切り、7月16日はここ半年で最低の536.40米ドルまで下落した。2ヶ月強で約68%も下落した計算だ。
価格は7月20日より上昇に転じ、7月29日の終値は600台の621.90米ドルまで回復したが、最高値の37.2%ほどに留まっている。
材木先物価格暴落の理由としては、ウッドショックで住宅の建設コストが増大し、新規の住宅需要が鈍化・停滞したことや、「バブル」の破裂を危惧した投資家・投機家が資金を引き上げたこと、また、コロナ禍によって冷え込んでいた景気が回復の兆しを見せ、資金が他用途に流れたことなどが挙げられる。
ただ、アメリカ合衆国商務省(U.S. Department of Commerce)が発表しているアメリカの住宅着工件数は、5月は157.2万件と市場の予想(163万件)を下回ったものの、6月は164.3万件と市場の予想(159万件)を上回っているため、陰りはあるものの、依然として新設住宅への需要は高い。そもそも、シカゴ・マーカンタイル取引所における材木先物の取引価格は、ウッドショック以前は300~400米ドルを推移しており、現在の500~600米ドルは高水準だ。暴騰した価格が反動で暴落したものの、確実に存在する住宅需要に支えられ、ウッドショック以前の水準までは戻らなかった。この直近の値動きを見ても、最高値647.00米ドル(7月11日)、最低値582.00米ドル(7月27日)と、600米ドル前後で比較的安定して推移している。
気になるのは、この暴騰・暴落がもたらす日本への影響だ。日本におけるウッドショックの影響が半年ほど遅れて顕在化したことを考えると、しばらくは材木価格「高騰」の影響を受ける可能性が高い。
林業には長期的な生産計画が必要であり、国産材需要の急激な増加に対してフレキシブルに対応することが難しいため、供給が目に見えて増加していないことも価格が下落に転じないという予想の根拠の一つとなっている。
ウッドショックによるバブルが弾け、アメリカの材木需給が沈静化へ向かっていることで、国内の生産業者は一層増産に慎重な姿勢を見せると考えられる。アメリカにおける材木価格「暴落」の日本への影響は数ヶ月後に表れると見られているが、その時の材木先物取引価格の動向を含めて、先の見通しが難しい状況がしばらくは続く」とのこと。
新建ハウジングより
7月のスギ原木価格は、前年同期比18%から74%増
7月のヒノキ原木価格は、前年同期比113%から188%増(約2倍)
いずれも令和3年7月の速報値ですが、まだ集計を取っていない県は6月の値を使用していて、実際はもう少し高くなるのではと思っています。
それでは今現在の宮城県木材製品の価格は、どのぐらい上昇しているか?
スギ材の柱価格は2倍、梁材は30%増、ヒノキ材は30%増で急激に高騰しています。(外材のベイマツ材は40%増)
原因のひとつとして、低価格量販住宅会社が多く利用しているホワイトウッド集成材がまったく入らず、国産材に切り替えた分、在庫がなくなり、需要と供給のバランスがくずれ価格上昇につながっているとのこと。上昇額は家の規模にもよりますが、宮城県から受けられる助成額を超える額になっています。
今後の価格の見通しとしては、これからの月のセリによる価格でわかりませんが、年末にかけて上昇していくのでは?ということです。
木材割り増し価格と準備期間4カ月
これからは、木材の上昇分だけの割り増し価格を算出したいと思います。
建築本体価格に対し、調整率を掛けて算出します。
見積書又は正式な概算見積書を差し上げている方に対しては、検討させていただきます。ご相談下さい。また木材と構造用合板を入手することに時間を要しています。契約から着工までの準備期間を2.5ヵ月から4.0ヵ月(前後)に基準を変えたいと思います。
家づくりのスケジュールに、すこし巾をもっていただければと思います。
これから予想されることとしては…建材や住設の価格改定があるかもしれません?
心配することが多いですが…こんな時は、助成金(県:最大50万円、国:100万円)を!有効活用していただければと思います。
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