個人雑誌の人

個人雑誌グラス編集部、第二室、オリジナルのSF小説やイラスト、マンガや模型、その他、防犯の家族防衛研究をやっています。

齋藤務作[特殊戦闘降下空兵ボディーアーマーナイトスターD1]

2014-08-27 00:21:03 | SF小説

齋藤務作[特殊戦闘降下空兵ボディーアーマーナイトスターD1]3

初めのミッション、後編、反転素粒子電子頭脳強奪

 

総合戦略傭兵作戦企業バトルミッションカンパニー

 

冴木の仲間の、バトルミッションカンパニーの傭兵部隊、

そのチームの花影が率いたシグマランサーソードからの救援要請に応えて、

俺が、そこで、ゴーストシップのゴットアークと遭遇した。

俺と合流した、その二機が、通信で言った。
「然し、なんて数だ、それにアイツらなんだ、何故、俺たちを 無視したような攻撃をしているんだ?」

そうだ、確かに、コイツらは、俺たちを無視している。

その気に為れば、十数機の無人機と、たったの三機だ。

俺たちを避けているのか?そんなおかしな攻撃をしていたのだ。

何が目的なんだコイツらは、俺は、その時は、奴らの目的が分からなかった。

だが、次の瞬間だった。

アイツらは、五機から 六機編隊で、シグマランサーソードの艦橋に取り付いて、其処から、何かを引き摺り出して運び去ったのだ。

「なんだあれは?」

すると、俺の回りの、二機が言う、
「ソードだ、アイツら、ソードを持ち出しやがった!」

「ソード、何だそれは?」

「あれは、俺たちの、シグマランサーソードに搭載している。ハイブリット型の反転素粒子電子頭脳だ!花影の浮気をしない唯一の男だ」

俺は、その話に固まった。

冴木の知り合いの花影は、反転素粒子電子頭脳を恋人にしているのか?なんて、おかしな女だ。

だが、敵もその男が目当てだったらしく、引き摺り出した反転素粒子電子頭脳を、

いそいそとゴットアークに急いで運び込もうと仕手いるのだ。


「不味いぞ、敵に、目的の物を取られれば、奴らは、容赦なく、熱核弾を使用して来るぞ!」

俺の言葉に、全員が凍り付いた。

「そ、そうだな、は、花影さん、こっちが先に、使うしかない、熱核砲弾を用意してくれ!それと、熱核ミサイルだ、直ぐに打ち出せー!」

シグマランサーソードが、防空ミサイルを、熱核ミサイルに切り替えて、ゴットアークに向けて装填発射を準備、

俺たちは、急いで上空から退避して、パルスレール徹甲弾の弾帯を、小型熱核弾そうに入れ替えて装備し直した。

そして、奴らに向けて攻撃を開始しようとして構えた。

そんな、その時だった。

ゴットアークもいち早く、それに気付いていたらしく、

その船体を、真下のシグマランサーソードに伸し掛かって来たのだ。

この近接では、熱核弾は、被害が大きすぎて使用出来ない、敵の艦長は、中々のやり手だ。

俺たちより先に、こちらの動きを先読み仕手いるようだった。

俺たちを襲った、ゴーストシップのゴットアークの目的は、ブリッチの後方に有る、反転素粒子電子頭脳のメインコンピューターだった。

何故あんな物を狙ったんだ。

俺の疑惑は深まった、メインシステムコンピューターを失い、

全自動オールバトルシステムが使えなくなった、シグマランサーソード、その艦長の花影が叫ぶ、
「手動防空戦闘用意ーー、冴木の、ボディーアーマーのスライダーに当てるな、感でいいから、敵の進路の手前で撃つんだ、いいなー」

艦長の花影の、必死な戦闘操船も、互いに近距離での、戦闘艦同士の砲撃戦と為った。

激しい砲撃の轟音が空域を揺さぶる。

船体を傾けて、真下のシグマランサーソードに砲撃の雨を浴びせる。

そのロストシップのゴットアークと、真上のゴットアークに向かって、一斉に砲火の火を噴き上げるシグマランサーソード、

互いに決死の全火砲の打撃戦で交戦する。

そんな激しい砲撃戦の真っ只中で、俺は、隙を突いて、ボディーアーマーごと、その敵艦のブリッジに突っ込んでいった。

防空機関砲やレーザー標準機が真下に向けられていて、

真横うえからの俺の機体に対して、その対応が間に合わずに、俺の背後を機関砲が掠めていく、

俺は、その儘、直進してパルスレールガンで、直接ブリッチの攻撃に向かった。

だが然し、その敵艦のブリッジには、生身の人間の人影が有ったのだ。

そこに黒いマントを身に着けた人物を、俺は、標準モニター越しに目視した。

俺は直ぐに、攻撃を取りやめて、その場から離脱した。

すると、ゴットアークも真下の砲撃をかわして、砲撃戦を中止、上空に上がり始めたのだ。

それは俺の威嚇が効いたみたいだった。

だが、俺が見た人物はどうも、ゴットアークの艦長のようだ。

それは噂で言う、このゴットアークは、ロストしたゴーストシップでは無さそうだった。

なら、秘密裏に行動する国際軍事同盟軍の奴らの仲間か、それとも、はぐれものの一団か?

だが、そんな中、不思議にも、俺たちの頭上で、突然に空間が裂けて、別の空が現れたのだ。
「な、なんだ、あの空は?」

こっちの空と、色の違う空が、そこに有った。

そして、俺たちが、驚いている間に、何と、其処へ、ゴーストシップのゴットアークが上昇して入っていって仕舞った。
「ま、不味い、逃げる気だ!」

俺が、気付いた時には、もう、ゴットアークは、船体を半分以上も別の空間に突入して入っていた。
「クソーー、逃げられるぞ!」

其処へ、花影が、
「熱核砲弾用意、目標、ゴットアーク後部機関部、撃てーー!」

シグマランサーソードが、熱核砲弾と熱核ミサイルを一斉に撃ち上げる。上空のゴットアークに向けて、無数のミサイルたちが後を追っていく、

そして、ゴットアークが逃げ込んだ、裂けた空間の中で、激しい光と爆発が、裂けた空間で起こった。

「やったのか?」

俺が呟く、俺の周りの二機も、ホバリングして上空にとどまっていた。

ズタズタに破壊された、シグマランサーソードの花影が言う、
「取る物を取ったら、さっさと逃げる、海賊そのものね」

俺は、やっと敵のボディーアーマーの髑髏の意味が分かった。そう言う事か、まんまとやられたのだ。

だが、シグマランサーソードは、何とか無事だった、俺は通信で、花影艦長に伝えた。

「シグマランサーソード、こちら、ナイトスターのヨロイだ、俺は、もう、冴木のアジトに帰還する、以上だ」

「あ、ああ、ご苦労様、冴木に言って置いて、借りは一つじゃ無いと、フフフフ、助かったわ、伝ええてね、腕の立つ坊や」

「う、ううう、」

俺は、直ぐにシグマランサーソードを離れて、その儘、冴木の待つ、隠れ家に引き返して帰還した。

そして、そこで冴木に言う、
「見てくるだけが、この有り様だ、俺のボディーアーマーが滅茶苦茶だ、また、修理をして貰うぞ冴木」

「ああ、まあー、仕方あるまい、花影を救ったんだ、それ位はなー」

全く、冴木は、居候の俺を、呂派で使うのが上手だった。

「だが然し、何故奴らは、あんな反転素粒子電子頭脳を欲しがるんだ?暴走すれば、ジュピターゼウスの二の舞だ」

「まあ、分からんが、花影に言わせれば、あの反転素粒子電子頭脳は、新日本皇国の先進技術研究所の、全くの別の物だそうだ」

「そうなのか」

「そうだ、ハイブリット型らしい、忠実って事だ」

「そうか、だから浮気をしない唯一の男なのか」

「んん、な、なんだそりゃあー」

冴木は、花影が、そのシステムを恋人にしていた事を、全く知らなかったのだ。

そしてまた、俺と冴木の、ボディーアーマーの調整が続けられた。

「お二人さん、せいが出ますね、アハハハハ、」

「うるせーいやい、手伝いもしねーで、見物料を取るぞ」

「アハハハハ、そいっつーあーいいやー」

必死でボディーアーマーを修理している、そんな俺たちの、その周りで、冴木の部下たちが笑っていた。

傭兵、それは、正規軍とわ違う、カネの為に戦う兵士の軍隊が、そこにいた。

信頼の出来る仲間や、そのメンバーで構成された部隊だった。

バトルミッションカンパニー、それが、彼らの共通の組織名だった。

そして、超空母ジュピターゼウスから脱出した、特殊戦闘降下空兵の、俺を助けて、温かく迎えてくれている。

だが、記憶と多くの仲間を失った俺は、そんな傭兵たちに馴染めずにいたが、

俺を仲間として扱う、彼らの存在を、俺も少しづつ認めていった。

そして、ここで俺は、互いを信じ合える、新しい仲間を持ったような気がしていた。

 

 

 

齋藤務作[特殊戦闘降下空兵ボディーアーマーナイトスターD1]2014、7、31、

改正2018、1、5、個人雑誌グラス編集部、副編集長兼雑用、主力作家の齋藤 務、

この記事の動画を含む作品制作文章又はイラスト、写真画像の著作者は、齋藤務の著作作品です。
このブログに掲載した内容を、著作者に無断で引用や転載を禁じます。著作者に断りなく利用をしないで下さい。
文章表現の修正の為に、載せた内容が変わる事が有ります。

 

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿