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雑記 映画「二匹の牝犬」

2024-02-19 22:06:25 | 日記

1964年3月公開の東映映画「二匹の牝犬」

 

およそこの映画が作られてから丸60年たった2024年2月中旬に、この映画がつくられてから6年後生れた私はこの映画を初めて見た。

映画のオープニングにも字幕で説明されるが売春防止法施行され、廃止された赤線から放擲されていく娼婦が店から立ち去る中、千葉出身で20歳前後の女性が年増の売春宿の女将的存在の女性に故郷に帰っても喰えないから何とかならないかという所から始まる。

これは一応虚構ではあると思う。しかし、そうではないかもしれない。どちらかなのかは未確認だが、ありうる話としてこのシナリオを描いたのだと思う。

証券マンの営業とトルコ風呂で働く女性が主役。演じるのは杉浦直樹と小川真由美。

客の預かり金に手をつけたり、客の売りを決めた後に勝手に買いをだしたりしている証券マンが杉浦演じる関根。その関根に売買を出している客の一人が小川演じるトルコ風呂従業員の隠れ娼婦朝子。

こういう雰囲気は80年代位迄は探せばあったかもね。ちなみに、マルサの女が出て来たのは80年代後半以降かな。バブル期は結構裏金やポケットマネーで本人が知らないまま、株取引がなされていたりして、そのまま宙ぶらりんになっている株式なんて多いっていう話はあった気がする。何故名乗り出なかったか?答えは贈与税とカ、何処から金を作ったかの刑事や民事責任を問われうることが怖くてそのままだったとか言われてたな。

今はネットで証券マンの営業って要らなくなってしまって、無店舗営業、直接売買する本人が自己責任で発注し管理する時代。証券会社も中小零細ほぼなくなりました。時代ですねぇ。

ん?裏金?多分、賭場開帳して儲けてその金で愛人名義で株買ったとかかな。現金で何かの対価として利益を上げたが、所得税とか逃れて株買ったとか。自分名義だとにらまれるし。1980年代一杯は株式取得税っていうのがあった気がする。

株屋推奨の株が上手くいかなければ、顧客に当たりそうなの回したとか。今よりは高度成長期からバブルは勝手に増えた銘柄は多いといえば多いと思う。これは雑感です。

この映画では証券会社を舞台にしたシーンもある。娼婦の朝子が稼いだ金で株の売り買いを関根に電話で伝え、金を喫茶店等でわたして、ついでにあれこれ話をする。関根は女性事務員にも手を出していたのかもしれない。

大まかな話としてはトルコ風呂(本番なしの性風俗・体を揉んだり洗う合法サービス)での労働と隠れ違法売春で稼いだ金で株を買って利殖に走る朝子。

担当の株屋が関根だが実はあまり予想は当たってなくて、勝手に客の金で株を買って外しては別の客の金を損失補填につかったり、それで更に損失を膨らましたりという様な有様。勿論、株取引だけでなく損失補填の為に競輪で儲けて、損失補填をしようとして失敗したなども描かれている。

二人の出会いは科白として証券会社が並ぶ所で朝子がうろうろしていた所を関根が話しかけたと述べられる。関根は朝子に客と営業という関係でなく、個人的な関係を持ちたいと代金受け渡しの喫茶店で迫る。朝子は300万(現在で言えば6000万位?)になったら、全てを許すという様な感じで関根に答え、株取引のオーダーを入れる。だが、しかし、恐らく朝子は関根推奨の銘柄にばかり売り買いを行ったからか、その株が暴落してしまい、増えた筈の資産が紙くずとなってしまう。勿論、株だけにしていたわけでなく、現金も持っていた。

関根は損失補填をする余裕などなく、朝子は関根と結婚して損失補填を求めず、風俗から足を洗った。関根はむしろ朝子が風俗で稼いでくれる方が良さげな腹すらある感じで、朝子が甲斐甲斐しく普通の主婦であることにはあまり喜んではない。

というのも、その直前に朝子の妹の夏子が朝子の後を追って、朝子を売った年増のポン引きのばあさんに迫って、関根の上司が客になり、夏子がゆすりを掛けに行った際に関根が上司から後始末をつけてくれとなって、関係を持ってしまっていた。株が暴落して、トルコ風呂の同僚らと慰安旅行先から関根を捜しに東京へもどり、関根は捕まらずに自宅へ戻ると、夏子が男を連れ込んでいた。事もあろうにその相手が関根だった。夏子をどやしつけ、居候を拒否して、千葉へ送り返す。

関根は、どうやら、罪の意識もなく、より若い夏子に溺れ、朝子に隠れて、夏子に住むところ与え、そこで夏子との関係を続けていた。因みに、夏子役には緑魔子。

朝子は証券会社の上司に関根の非行を聞き、ポン引きの婆さんに夏子と関根の関係をほのめかされ、ついにその現場を押さえてしまう。

朝子はナイフ片手に関根に迫る。関根は朝子をなだめ、セックスでごまかそうとするが、腹や背中を刺され傷を負うが、逆に首を絞めて朝子を殺してしまう。関根も朝子を絞め殺した後に、力尽きて死ぬ。夏子は同じ建物の別室に住む男の部屋で遊んでいたが、二人の行状をみつけて警察に電話して話をエンディングへ。証券マンがトルコ風呂の女性と心中かという様な見出しがすられた新聞記事が写され、その後、吉原のネオンが写されて映画が終わる。

筋を書いてしまったが、印象としては朝子は食えないから自ら体を売った。親は頼りにならない。姉妹だって敵ですらある。でも、本当は体など売りたくなく、普通の主婦がいい。金があればいい生活ができるなどが朝子を通して提示される一女性の本音であろうという感じ。今の女の人というか、社会では①自発的売春は職業選択や個人営業の自由として是か非か?②専業主婦は女性の地位向上にはつながらないから駄目か、はたまた女の幸せか?などが強くとらえ方として違和感あるかもしれない。

バブル崩壊の頃まで、結婚して安定的に生活苦が来ないならそれはあまり問わない人多かった気がするけどな。むしろ、早く結婚して、子供持ってみたいなのも普通にあった気はするけどな。

逆に自立する事と稼ぐ金の多寡は必要十分以外や分相応でない部分は成り立たないっていうかんじですかね。

株を持つという事は、経営者と同じ地位に立つことでもある。例え、イニシアティブを持つことはなくても、リスクも有限で引き受ける地位を買っているのだから。そういう点で株式の金融機能みたいな所ばかりにフォーカスが当てられすぎ、商売や開発の危険負担の分担という面を全然指摘しないのは今も昔も変わらない気がする。一人の頭のいいやつに全部を任して、持ち逃げとカ暴利貪られても気づかないとかだとどうしようもない。リスクもあるが、うまみもある。喧嘩して落としどころを掴むという意味でも案外悪くないものという面もあると思うが。商売を継続するには本気度が問われる所なんだと。合理的な解決法を見つける為に、ディベートをするという様な姿勢は日本にはありそうでない。ある所にはあるのかもしれない。

最後に吉原あたりだと思うけど、今はあんなにけばけばしいネオンってないもんな。何か高級とかいうと気づかれない様な感じにはしてある気がする。子の映画みたいに拗れると女の側にはヤクザ紛いの人が通常ついてる方がフツーなんだろう。立ちんぼとか景気悪いと歌舞伎町もあれば、小さい飲み屋なんてのも未だにその手の溢れた人たちがやってる所で流行ってるんだろうな。面倒なのは、国会議員だけじゃない。そんなの確定申告するのかな?

ハハハハハ、角さんや助さんや、そろそろ次の街へ行きますか。

これにて、失敬仕るでござる。

以上

 

 

 



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