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鎌倉日記12・・・海蔵寺

2013年02月08日 14時50分45秒 | 鎌倉日記

                           鎌倉 海蔵寺 福寿草

     鎌倉 海蔵寺 薬師如来

  鎌倉 浄光明寺 三世仏 (阿弥陀如来 釈迦如来 弥勒如来)

健康体操教室で体をほぐしたあと、今度の土曜日にあるフォトサークルの例会に出す写真がないからと、カメラを持って電車に乗り鎌倉に向かった。

車中鎌倉ガイドブックを捲りながら、北鎌倉駅で降りようか鎌倉駅で降りようか考えているような状態だったが、そうこうしているうちに二つ目の駅北鎌倉を過ぎてしまい、結局次の鎌倉駅下車ということになった。鎌倉には何度も足を運んでいるが、目的地を決めずにぶらりと来るのは数少ないことである。

鎌倉駅西口の改札を出て今小路の鎌倉市役所前の交差点を右折、寿福寺手前の右手にある蒙根(ユングン)http://www.munguntibet.com/SHOP/24915/list.htmlというチベット仏教用品の専門店に入る。私が十数年身に着けているチベット念珠もここで購入したもので、家の仏壇にはシンギングボールなる天空の響きを思わせるような品物もここで買い入れた。

いつもは奥さんが店にいたのだが、今日はチベット人のご主人がおられた。あれっと思って訪ねると、やっと日本語ができるようになってお客さんの相手ができるからと交代したらしい。私が仏像を撮影していることを話すと、店に並べられていたチベット仏教の写真集を手に、神秘的なチベット寺院の曼荼羅や仏像の写真を見せてくれた。是非とも一度行ってみたい国である。

すぐ近くにある寿福寺の山門をくぐり、撮影対象になるものはないかと探したが見当たらず。参道の両脇に椿の花がこじんまりと咲いていたものの、絵にならないとあきらめて今小路を英勝寺に向かうが、今日は拝観休業日の札がかかっていてパス。更に北へ進んで海蔵寺に向かう。

海蔵寺では苔の生えた境内に、咲き始めたばかりの可憐な福寿草が並んでいた。冬の鎌倉でも何かしら題材はあるもので、夢中でシャッターを切る。そして薬師三尊像にお参りしたが、去年購入したニコンD800で仏様を撮影したくなり、ご住職に撮影許可を申し出る。「黙って撮る人もたくさんいるが、何に使うんですか」と訊ねられ、リュックに常時入れている私の、仏像写真展などの新聞記事などをお見せして許可をもらった。三脚なしであったが、3630万画素のカメラは高感度でも綺麗な写真に仕上がっている。

海蔵寺から鎌倉駅に向かう途中、淨光明寺に立ち寄る。記憶にないくらい来ていなかったから、どんなお寺かもすぐには浮かばず、小さな山門をくぐって進むと、「阿弥陀堂を開いている。階段を上ってお進みください」と張り紙がしてあった。拝観料200円を払って入ると、左手のお堂に阿弥陀三尊像が鎮座されていた。

国指定重要文化財ということで、撮影禁止のため拝観のみに終わったが、中尊の阿弥陀如来像の胎内文書から、1299年(正安元年)、北条久時の発願によって造立されたことが判明しているとのことで、しかも宝冠の阿弥陀如来は初めての仏像である。纏っている衣も鎌倉地方独特の装飾技法である土紋」が施されていて珍しい。脇侍の観音菩薩と勢至菩薩は鎌倉十三仏の一つに数えられている。

写真サークルの講評会で発表できるものはなかったが、ライフワークにしている仏像写真が撮れてよかった一日である。こうして鎌倉を中心とした三浦半島や湘南の寺仏を訪ね、知られざる仏の命を撮影させていただき、今の仕事を終える数年後には東京か横浜でもう一度仏像写真展を開きたい夢を描いている。25/2/7



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