今日は、クラシックとジャズの両方を堪能したような一日でした。
まずは今朝のNHKラジオ深夜便3時台、真夜中の饗宴と題して、立川澄人・鮫島有美子のバリトンとソプラノのすばらしい歌声にすっかり目覚めてしまいました。
最初の曲が「六甲おろし」でびっくり! この歌が立川澄人の歌とは知りませんでした。その後は懐かしい歌ばかりで、夜中というのについ口ずさんでしまいました。
立川澄人の歌・・・オーソレミオ、荒城の月、四季の歌、赤とんぼなど
鮫島有美子の歌・・・琵琶湖周航の唄、花、夜明けの歌、ゴンドラの唄、
夏の思い出、りんごの唄など
午後は、近くの公園で催される盆踊り会場で役員の方に欠席の挨拶をして、渋谷のNHKホールへ向かいました。土曜のハチ公前のスクランブル交差点は、人だかりがうねるようにごった返していました。中国語、英語も飛び交い、まさに人種の坩堝東京だと感じました。
待ちに待った原信夫とシャープス&フラッツのファイナルコンサート、キャンセル待ちでやっと1枚手にしてやってきました。会場は中高年の男女中心に満席。このファイナルコンサート全国ツァーのチケットはすべて完売なんだそうです。
今までテレビの歌謡ショーでのバックバンドでしか見聞きしていない私にとって、彼らの生演奏は今日が初めてです。しかも、ゲストがすごい! 尺八の人間国宝山本邦山、綾戸智恵、阿川泰子、雪村いずみ、水谷八重子、ペギー葉山と超豪華な面々がビッグバンドをバックに唄ってくれました。特に、山本邦山の尺八とジャズバンドの共演、箱根八里の曲はすばらしく、これぞ人間国宝の奏でる尺八の音ぞと震える思いがしました。
シャープス&フラッツは、同じリーダーのビッグバンドとしては世界最長だそうで、進駐軍回りを含めて57年の歴史があり、リーダーの原信夫も御年83才、さすがに限界を感じてきたようです。しかし、自身テナーサックス奏者としてよくぞこの年まで吹けるものだと感嘆するばかりです。
デキシーからスイングまで様々なジャンルのジャズが演奏され、聞き覚えのある曲が始まるといつの間にか体がリズムにのって動いていました。観客の手拍子あり、喝采ありで本当に久々の生演奏を堪能しました。
私の叔父も福岡小倉のグランドキャバレー「月世界」でビッグバンドのリーダー兼アルトサックスを吹いていましたが、高校三年の年末に夜行急行列車高千穂号で小倉へ行き、月世界に連れてってもらったことを目の前の演奏を聴きながら懐かしく思い出しました。
私が二十歳のとき浜松でアマチュアのビッグバンド「楽団ジェリーメン」を高校の先輩たちと結成したことも思い出され、44年たった今でもダンスバンドとして活躍していることが何より嬉しく、国内最長のアマチュアビッグバンドと自分勝手に誇りにしています。
偶然ですが、今日発売された「シャープス&フラッツ物語」(小学館)を開演前に買って読んでいましたら、原さんは浜松市音楽文化名誉顧問にも就任されていて、私の母校の吹奏楽部も指導したことがあるとのこと。私が卒業したずっとあとのことですが、マーチングバンドとしても水準が高い高校で、全国コンクールでも金賞に耀いたこともあるんです。「シャープス&フラッツ物語」なかなか読み応えのある本ですよ。
音楽っていいね。悲しいとき、嬉しいとき、苦しくて辛いとき、人生の様々な場面で人間の心に語りかけ、慰められ、勇気付けてくれる。こうして音楽ホールで生の演奏を聴けるのも幸せなことです。生きていてよかったと思います。
21/7/25 草稿
ちなみに、この日の演奏曲目は次の通り
1.A列車で行こう
2.ブルースオンパレード
3.9時20分発特別便
4.リズムの芸術
5.梅ケ枝の手水鉢
6.古都
7.箱根八里
8.ウエストサイド物語
9.それで満足
10.テネシーワルツ 綾戸智恵
11.誰かが私を見つめてる 阿川泰子
12.キャバレー 水谷八重子
13.思い出のワルツ 雪村いずみ
14.ビギンザビキン ペギー葉山
15.真赤な太陽
16.サマータイム
17.恋のアランフェス
18.シング・シング・シング
アンコール
いそしぎ
小さな世界
ブルーフレーム
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