昨夜のTBSテレビ「ぴったんこカン・カンスペシャル」を見て思った。続けざまに亡くなった樹木希林さん(享年75)と市原悦子さん(享年82)二人が出演した同番組の再放送がなされ、安住アナウンサーの軽妙さとともに、お二人の飾らぬ姿がみられてよかった。
また、2013年8月の放送回では、喜寿を迎えた市原さんの「お祝いツアー」に安住アナが同行。東京・銀座で婦人服を買ったり、黄色のバッグを番組からプレゼントされたりと、面白おかしく盛り上がった場面も好感が持てた。
しかし、樹木希林さんと市原悦子さんの味のある演技はもう見られない。クスっと笑わせたり、ホロっとさせられたり、舞台俳優が本領のお二人は、映画、テレビドラマの再放送でしか見られないだろう。
ネットによると、安住アナは市原悦子さんとは番組共演がきっかけで知り合い、その後も親交を深めてきた間柄で、葬儀のとき憔悴しきって、ひとり離れたところで泣いていたそうである。樹木希林さんのときも同じ思いであっただろう。
樹木希林、市原悦子、この二人の独特の語り口が好きで、私もよく映画やテレビドラマを見た。二人が共演した映画『あん』も実に味がある演技で、私の映画鑑賞史上記憶に残る作品だった。
昭和と平成の時代に多くのファンを魅了し続けたお二人、平成最後の数か月で相次いで旅立った。70代80代の高齢者である私たちにとっても、美人ではないけれども個性派俳優のトップスターである。あらためて逝去を悼む。
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