
土曜日の鎌倉は、予想はしていたものの新緑の季節ということもあって、大勢の人がやってきていた。 鎌倉駅に着いたときは、まだ11時ごろであったが、杉本寺近くの「左可井」の穴子丼を食べたくて、金沢八景行きのバスに乗る。
左可井に着いたときは、もう満席で外に20人ぐらい列をつくっていたので断念、報国寺に向けて歩き出す。途中、街道からは気づかないだろう和食・仕出・弁当の「竹治」という店に入る。客は私だけで食事が終わるまでの間誰も入ってこなかった。街道から奥まった通りを行き交う人も少なく、鎌倉本に載っている有名店との差は歴然としていた。ちなみに、カツ重の上をいただいたが、柔らかい上質のヒレ肉が美味しかった。
竹治の脇道に沿って歩きはじめ、数分も経たないうちに報国寺の前に出た。報国寺は竹の寺としても有名で、新緑の季節でもあり訪れる観光客も多かったが、ピーカンの竹林以外はここぞというものはなく、期待外れに終わってしまった。今まで何度かこの寺を訪ねて写真を撮ってきたが、竹を被写体に感動的な写真を撮るのはなかなか難しいものである。
この頃やや漫然とした過ごし方をしてきたせいもあって、ここの竹のように真っすぐで、純粋な気持ちを忘れていて、物事に対する情熱が希薄になっていたかもしれない。毎日を一期一会の気持ちで清新な生き方をしなくてはと、み仏の前で誓っていてもついぞ忘れてしまっている自分が情けない。
金沢街道を鎌倉駅方面に歩き、途中宝戒寺に立ち寄る。この時期に写真になる題材はなかったが、本堂のご本尊地蔵菩薩を拝観、般若心経を唱えてしばし佇む。今日の地蔵菩薩は慈しみと悲しみの眼を私に向けて、「しっかりしなさいよ」と言われているように感じた。オンカカカビサンマエイソワカとご真言を3回唱える。25/5/18
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