ハチの家文学館

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会ってみたい人

2021年05月12日 10時54分33秒 | ハチパパのひとり言
今は携帯メールとかラインとかで簡単に連絡が取れる時代、手紙を書くということは殆どなくなった。残った便箋や封筒は、本来の手紙に使われることなく、メモ用紙とか写真の小袋などに利用されるぐらい。

同時に、万年筆も何本か持ち合わせているが、偶に使おうとするとインクが切れていて、スペアインクを探し回る始末。とにかく手紙を書くという、一種何とも言えない風流な気持ちは忘れかけていた。

書斎の棚にはバインダーに貼付した、知人友人・家族との手紙のファイルがある。中学3年ごろからのもので、私の貴重な追憶のためのストレージ・メディアであるが、35年ほど前すごく思い悩んで死を考えた時、一部捨ててしまった手紙がある。

その中で最も想い出深いのは、高校生のときにペンパル協会の紹介で知り合った、四国香川県の同い年の女子高校生との文通の手紙である。淡く切ない恋心の芽生えを感じさせる。彼女の名前はS 艶子さん、私と同じく今年77歳になるはずで、日焼けした健康的な笑顔は今でも忘れない。60年経った今でも、もう一度会ってみたい人の一人である。この時の感動を15年前の9月、ハチの家文学館「幻のノート」に詩として書いている。

幻のノート - ハチの家文学館 (goo.ne.jp)

 



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