最後にまわった
総代の玄関のチャイムを押そうとしたら
背中の曲がったおばあちゃんが出てきた
見覚えがあった
上の子達が小さい頃
毎年毎年
自転車🚲の後ろに
山のようにネギをのせて持って来てくれた
1本1本がとっても太くて美味しかった
『おばあちゃん、こんばんは
〇〇さん(総代、息子さん)居ますか?』
『お宅、誰?………ちょっと分かんない…
さっきまで布団に居たから』
義母の数年前と同じ症状だったので
すぐに認知機能に衰えがあると分かった
奥から総代が出てきた
おばあちゃんはその隙に庭に出てしまった
総代がお金(旅行代金)を用意してる間に
大黒さんはおばあちゃんの所へかけよった
『おばあちゃん中に入りましょう』
『何?…』
『おばあちゃん息子さん…〇〇さんが呼んでますよ』
『え?本当?どれどれ…』
やはり息子さんには反応する
義母と同じだ
総代から旅行代金を受け取り車に乗り込んだ
運転しながら
2人が…
義母とさっきのおばあちゃんが
元気だった頃を思い出した
ネギが大好物の義母は大喜びし
お返しに
いつも酒🍶一升瓶を渡してた
そして『あのおばちゃんは酒が好きなのよ』
一見、お酒🍶とは無縁そうな
可愛らしいおばあちゃんなのに、、、
と思ったものである
義母90歳
あのおばあちゃんは95歳
昔は皆んな若かった
皆んな変わってしまう
いつの間にかあの世へ旅立つ
寂しいものである