朝早く目が覚める。
相変わらず吹雪いている様子。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/96/f32f3a51e948753918deb849dc4b3447.jpg)
宿の窓から外を見ると昨日とは景色が異なります。
真っ白。
こりゃー大変かも。
朝ごはんをサクッと食べて疲れた体に鞭を打つようにチェックアウトを済ませて、ゲレンデを目指します。
ホテル前で既にパフパフ。前日から何センチ位降ったのでしょうか。30~40cmは麓で積もっている感じはします。
降雪が続くので極寒の世界。視界もよくはありませんので、ホワイトアウト状態。新雪の凹凸が全く見えません。でも新雪ばかりだとスピードも出ませんので、真っすぐ滑っていても安全です。ひたすら新雪のパウダーを楽しんでいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/62/2d70e479b2b3b7ff836a26185ea65166.jpg)
滑走は技量に応じて自己責任で。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/c4/57e54c01b86b000ac89ddc1ddd863174.jpg)
子供達は新雪の中もガシガシ滑っていきます。
体重も軽く、粉雪なのでふわ~っと浮いているかのように滑っていきますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/bf/e5906f4b94c5fd61c87dfdd7b5c272f4.jpg)
ママも珍しくスキーをEnjoy。
寒そうですが、とても気持ちよさそうです。
この日も早め早めの休憩を取りながら食事と暖を取ります。
帽子もヘルメットもネックウォーマーもゴーグルもカチンコチン。
ハチ高原でこれほど凍ったのは何年ぶりでしょうか。
改めて雪山の底力というか恐ろしさを感じました。
所詮、1200m級の山でしかありませんが吹雪くと-10℃付近まで気温が下がります。
過酷な環境だからこそ暖炉の暖かさや暖かい飲み物でとても癒されます。
一日中、パフパフの粉雪に包まれて遊ぶことが出来ました。新雪を滑ってシュプールを描いてもリフトを乗っている間に新雪が積もり消えていきます。
それぐらい深々と雪が降り続いておりました。
大晦日のこの日は、安全確保の為、リフトの運行時間も1時間早く終わり翌日の営業に備えて整備をすると放送がありました。16時30分の営業終了時間が15時40分頃に切り上げて終了となりました。
強風でリフトが止まることはありましたが、大雪の為、リフトの営業が早めに終わることは、初めての経験でした。
上部エリアのリフト営業終了まで滑り込んだ後、子供達と一番下のファミリーゲレンデに移動することにしました。
視界も悪く大雪でしたので、私が先頭でラッセルしながら緩斜面の新雪を突き進んでいきました。その後を子供達が視界から見失うことなく離れず追従してくる感じです。
ファミリーゲレンデに差し掛かったころ、「助け…!!」と声が聞こえてきました。
「えっ!?何!?」何処から!?
一瞬、何を言われたかわかりませんでしたが、声の感じから悲壮な雰囲気が伝わってきます。滑るのをやめて止まってみると「助けて下さい」とハッキリと声が聞こえます。
「えっ!?」
まさかの目の前で転倒している女性からのSOSの声でした。
「起こしてください、起きれないんです。」
怪我でもしているのかなと思い、声をかけてみるも怪我は無さそう。
どうやら転倒して新雪に埋もれてしまい身動きが取れなくなった様子です。
周りの雪の状況を見てもいつからココでもがいていたのか…。
「では、スキー板を外すので起きてください」と伝えると、
「スキー板を外すと履けないです!!」とのこと。
「えっ!?」
「では、スキー板をこっちの方向に向けて揃えてください。引き起こしますので~」と伝えても全く言うこと聞かない…。
何だこの人…。
状況も状況なので、ストックを引っ張って起こしてあげました。
「ありがとうございます。助かりました。ファミリーゲレンデってどこですか?」
「えっ!?」
この方が転倒していた場所とリフトを挟んで正反対…。
「うちの子供達がファミリーゲレンデに向かって移動しているので、子供達の後ろをついて行ってください。前の人の滑った後をたどると移動も楽なので」と伝えました。
私は子供達に案内役を託し、その場からファミリーゲレンデに向かわずにホテルに戻り帰宅の準備をすることにしました。ホテルに戻るのも道なき道をショートカットした方が早いので、新雪の中をラッセルしながら進んで行くと、先程起こした女性が後ろを付いてこようとする…。
何だこの人…。人の話を聞いているのか?
私のルートをたどって来ても雪深くて危ないし、ゲレンデに着かないで…。
ジェスチャーで子供達の方向を何度か指示し、ようやく理解出来たのかゲレンデの方向に向かい始めました…。
その頃には子供達は既にファミリーゲレンデのリフトの上…。
子供達の方が雪に慣れており、移動も抜群に早かったです。
猛吹雪の中でも一人で滑りに行く位、スキーが大好きなので雪上を移動するのは苦にならないのでしょう。
女性の方はテンパっていたのかわかりませんが、困った時こそ人のお話をよく聞きましょう♪
そんなハプニングはありましたが、一番下のファミリーゲレンデのみ16時30分まで営業をしてくれてましたので、子供達はリフトが終わるまで大雪の中、滑りまくりです。
その間にホテルで実家に帰省する為の荷物をまとめ出発に備えます。
スキーブーツからスノーブーツと作業手袋に履き替え、駐車場に向かいます。
マイカーの左側が視界に入った瞬間、あまり雪に埋もれていないので良かったと安心しましたが、運転席側に回ると撃沈。
右側と前面が全滅してました。吹き溜まりになっていたみたいです。
下の写真の真ん中の列の右側はボンネットの写真です。
運転席側からボンネットを撮影した角度です。前方は雪とツライチでほぼ埋まってしまっています…。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/4a/63e50eff12abb051d8d44fcbe1a6f6f7.jpg)
兵庫県内で一晩でココまで埋まったのは滅茶苦茶久しぶりな気がしますね。
スキー板をスコップ替わりに使って、マフラー部分と運的側周辺の雪をかき分けてドアを開けてエンジンをかけます。
絶対に前には進めないので、バックで脱出が出来るように雪をひたすらかき分けて、バンパーが接触しない位まで除雪。ある程度まで除雪が出来たら車の重みで圧雪出来るので、車を何度も前後に動かしながら脱出する為の道を作ります。
駐車した時は駐車場に全く雪が無かったので、隣の車も前後の車も距離が近くかなり動かし辛いですが、レガシー君のAWSだと安心して運転出来ます。
車高がそれ程高くないので、深い場所だと底はスリスリしますが気にしない。
スタックすることなく無事脱出成功♪
隣の車の方はノーマル&チェーン&2駆だったので、私が脱出した後に無事出れたのかやや気になりました。
車に荷物を積み込み片付けをしている間も吹雪は止まず強くなる一方。リフトの営業終了時間とともに子供達もホテルまで戻って来て、お着換えを済ませて帰路につきました。
ハチ高原から自宅に帰らずにそのまま広島の実家まで帰省です。高原から下山を開始しましたが、道路はずっと真っ白。
9号線まで下山しても道路には雪が積もっており、結局、播但自動車道路の福崎IC手前まで永遠と雪道を走ることになりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/02/d596744076b6225e6ba04b4c088522df.jpg)
福崎IC~中国自動車道へ乗り換えてからは殆ど雪はなく快適に運転することが出来ました。
何とか大晦日には実家に到着し、みんなで年越しをすることが出来ました。
兵庫県内でもこの大雪でしたので、きっと白馬村へ行っていたら大雪で帰省出来ていなかったと思います。
しかし、大晦日にガキ使の笑ってはいけないが無いのは残念ですね。
年末年始のテレビが面白くない…。
色々と条件が重なりとても充実した初滑りになりました。