前回 2015年(第17回)の採点表は、
1次予選
2次予選
3次予選
ファイナル(最終順位づけ)
ファイナルの採点表を見ると、
審査委員の間で意見が割れているのがよくわかる。
1位相当の10点を一番たくさん(3人)取っているのは
優勝した Cho ではなく、Kate Liu だ。
Cho と Hamelin は2人ずつ。
ただ、Kate Liu と Hamelin は
評価が高くない審査委員もいるのに対して、
Cho は安定して2位相当の9点をたくさん集めている。
10点と9点の人数をあわせると、
Cho が 14人なのに対して、Liu と Hamelin は 7人だ。
この採点表について多くの人が指摘しているのは、
PE(フィリップ・アントルモン)の特異性で、
優勝した Cho に最低点の1点をつけている。
それ以外は、Kate Liu を評価する人と、
Hamelin を評価する人と、両者を評価する人、
に分かれていて、優勝した Cho は、
どのグループからも万遍なく支持された、という印象だ。
審査員や演奏者のクラスタリングを
してみると面白いかもしれない。
今年の採点表はまだ公開されていないようだが
楽しみだ。
追記:
arXiv に、2015年の final の採点表に対してデータ解析したという論文があった。
著者は韓国 KAIST の研究者で、ショパンコンクールの採点を題材として、
偏ったスコアの検出や、その最終結果への影響の大きさの評価をするための
手法を提案している。また、それらの具体的な応用として、
フィリップ・アントルモンさんの採点の特異性や、
人種との関連の有無(無かった)を検証しているようだ。
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