日々の寝言~Daily Nonsense~

森内竜王・名人

将棋の竜王戦の第5局は、
挑戦者の森内名人が渡辺竜王を破り、
4-1で竜王奪取を決めた。

戦型はまたまた矢倉、しかも、
森内さんが勝った第四局と同じ形に進んだ。

競り合いから後手の渡辺竜王が攻める展開となった。

細い攻めをつなぐのがうまい竜王と、
鉄板の受けを誇る名人と、
それぞれの特徴が活きる戦い。

渡辺竜王の攻めに対して、
森内名人は粘り強く決め手を与えず、
延々と終盤の熱戦が続く。

そして、竜王の攻めが一瞬緩んだところで
名人が逆襲して、しっかり落ち着いて寄せきった。

シリーズを通して、
森内名人の安定した強さが
際立っていたという印象だ。

森内名人は、第1局、第2局に続いて、
第4局、第5局で、同じ戦型で
先手と後手を持って勝ったことになる。

渡辺竜王も、シリーズ出だしの不調からは回復したものの、
今回は、追い詰められても神がかった強さは出ず、
ついに竜王を失冠。連覇は九で途絶えた。

森内さんは、春には羽生さんの名人挑戦を退け、
秋には渡辺さんから竜王奪取ということで、
名実ともに現時点での(二日制)最強棋士であることを示した。

竜王・名人は、2003年の羽生さん以来で、
歴代でも 2人目だ。

勝率3割の名人などと言われた屈辱の日々から、
よくぞここまで復活したと思う。

私もずいぶん酷いことを
書いた記憶があるので、
深くお詫びしたいと思う。

そこにどんな苦労や転機があったのか?
「将棋世界」などに是非書いて欲しいものだ。

将棋界では、羽生さんの本ばかりが目立つが、
森内さんにもいつかぜひ、本を書いて欲しい。

森内竜王・名人おめでとうございます。
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