改めてまとめておきたくなった。
チェッカーチェス-将棋-囲碁
といったゲームの流れで捉えられることも多いが、
今回の成功は、ゲームの範疇には収まらないと思う。
人工知能的に画期的な点は、
自己学習でどんどん賢くなるという点。
普通は先生がいないといけないのだが、
最初のうちこそ先生に学ぶものの、
一定以上強くなった後は
自分と対戦することでさらに強くなる、
というのはすごい。
このアイデア自体ははるか昔からあるのだが、
囲碁ほどの複雑な問題で、それが実際に動いた
というのがすごいところだ。
そのための鍵となっているのが、
深層学習による特徴表現学習で、
それがあったからこそ、
うまく動いているのだと思う。
* * *
というわけで、前にも書いたとおり
・教師ありの学習(人間の高段者に学ぶ)
・強化学習(シミュレーション=自己対戦で強くなる)
・モンテカルロ木探索(先読み)
という3つの技術がすごくうまく
組み合わせられているところが面白い。
人間の脳も、
教師ありの学習=小脳
強化学習=大脳基底核
先読み=前頭葉
というように、いろいろな種類の
学習方式や情報処理方式をうまく組み合わせている
という説がある。
ちなみに、
教師無し学習=大脳新皮質
情報統合と記憶制御=海馬
ではないか、という説もあるようだ。
したがって、こうしたやり方は、かなり汎用性があり、
囲碁にとどまらず、もっと実用的な問題でも有効ではないか、
と期待させられる。
チェスは、とにかく先読みを高速にする
という技術で克服された。
将棋は、盤面評価関数(状態価値)を教師あり学習する
という技術で克服された。
囲碁は、教師あり学習と自己対戦による強化学習を
組み合わせることで克服された。
段階的に汎用性が増している。
だから、今回のようなやり方が、
Solve Intelligence
Use it to Make the World a Better Place
につながってゆくのではないか、
ぜひつながっていって欲しい、
と思うのだ。
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