日々の寝言~Daily Nonsense~

宮崎 駿監督の名言

「君たちはどう生きるか」
が公開されたのに乗じて?
宮崎駿監督の言動や名言を集めたような動画が
YouTube 上で目立つようになっている。

動画自体の引用は控えるが、
さすがに心に響く言葉が多い。

いくつか書き写しておく。

「宮崎駿の偏りすぎてる名言集。
極端なようで実は真実の宝庫なパヤオ節をご紹介」から

才能はたいていの人が持っているんだけど
才能のあるなしじゃなくて、
それを発揮するエネルギーがあるかどうか(が重要)

才能とは情熱を持続させる能力のこと

消費者になってはいけない
生産するものになりなさい

人間はいるだけでお互いに迷惑なんです。
他人に迷惑をかけないなんて、くだらないことを
誰がいったのか知らないんですけど、
人間はいるだけでお互いに迷惑なんです。
お互いに迷惑をかけあって生きているんだと
認識するべきだと僕は思う

自分で自分を許せる人間は、
たいした仕事をやらない

本当に愚かで描くにも値しない人間を
僕らは苦労して描く必要はないですよ。
僕は回復可能なもの以外は出したくないです。
僕は描きたいものを描きたいですよ。

子供っていうのは可能性の生き物なんですよ
たくさんの選択肢を毎日もってるんです
大人も実はそうなんですけどね

宝島なんてないと思っている子供たちがたくさんいる
だけど、本当はそう思い込んで世界を狭くしている
だけじゃないのかなぁ
出会えたら素晴らしい人とか
心打たれる風景はたくさんある
出会う前、見る前にあきらめちゃいけない

僕は文化人になりたくないのです
僕は町工場のおやじでして、
それは貫きたい

みんな自分よりバカだと思ったらおしまいですよ
自分のほうが才能があるとか
そういうものの見方で見る人間っていうのはいますけど
あるいはなにがなんでも自分のものをやらなければ
生きては帰れないとかね
そういう人間のほうが、
僕が見ている範囲だと伸びないですね

半分素人のほうがいいんですよ
自分がプロだからやるんじゃなくて
自分がこれをやりたいと思うからこれをやっているんだという
やっぱり精神のほうが大事なんですよ

結局趣味持ってる奴はだめですね
全部アニメーションに
吸い取られてしまった人間でないと

理想を失わない現実主義者にならないといけないんです
理想のない現実主義者ならいくらでもいるんですよ

自分が善良な人間だから善良な映画を作るんじゃないですよ
自分がくだらない人間だと思ってるから
善良な映画をつくりたいと思うんです

悪いことをしても天罰がくだるわけでもなく
良いことをしてもお褒めに預かるわけでもない
じゃあなにが違ってくるのかというと顔が違ってくる
豚の顔になるのか、少しはましな顔になるのか

「【名言集】宮崎駿監督が考える「人生」
「仕事」「アイディアの出し方」」から。

ひとりひとりが幸せになることが人生の目的だ
自分が幸せになることが人生の目的だ、
というのはどうも納得できないんですよ

自分が生きる目的は自分が幸せになることだと思う?
普段、幸せだなぁなんて思ったことはないんですよ、僕は
そんなことを目的に生きているとはとても思えないんだけど

飛行機の設計家とか、機械を生産設計した人たちというのは
どんなにそのときは善であると思ってやっても
やっぱり時代の風化の中で機械文明そのものの手先になるから
無傷じゃないんですよ
呪われた夢なんです
今の人類の夢っていうのはみんな呪われてますよ、どっかで
美しくも呪われた夢ってことが多いんですよ

金を稼ぎたいとかそういうのは論外
有名になりたいっていうのも論外
そういうのはクソくらえ
そういうことじゃない

会社っていうのはね、金の流れだけで決まってくるから
会社が繁栄したってしょうがないんですよね
それよりもそこにいる人間たちがちゃんと自分のやりたいことと
能力を身につけていることが一番大事で
ジブリが魅力がなくなったら
さっさと辞めたほうがいいです

人が人を支配するとはどういうことなんだろうとか
権力というのは何かだとか
悪というものを例えば描くとしたら
悪というのは何か
銃を突きつけたり、刀を突きつけたりするのは
わかりやすいけれども、それは
10歳の子供の映画の話ではないだろう
そうすると10歳の子供たちが遭遇してるものはなんだろう
自分を自分として認めてくれるかくれないかとか
そういうふうなレベルで考えると
一番端的なのは名前を奪うっていうね

これは僕の勝手な考えですが、
人間の脳みその表面の部分でものを考えてる
その下に無意識っていう層がありますけど
そのさらに下にはもう少し暗い部分があると思ってます
それでストーリーを考えたり、映画を作るときに
その意識した部分で作ってるとどっかでつまらないんですよね
ところが無意識っていうのは簡単に出てきてくれないんです
うんと困って、表面が疲れ果てると
中からぷっと出てくるんです
でも無意識だけではまだ足りなくて
その無意識の奥の方から出てくるためには
そうとう(鼻の奥で)血の匂いを嗅がないといけない

とりわけ、

> 人間はいるだけでお互いに迷惑なんです。
> 他人に迷惑をかけないなんて、くだらないことを
> 誰がいったのか知らないんですけど、
> 人間はいるだけでお互いに迷惑なんです。
> お互いに迷惑をかけあって生きているんだと
> 認識するべきだと僕は思う

というのは、共通認識になってほしい。
わたしも「他人に迷惑をかけないようにしなさい」
と言われて育ったが、途中で、それはおかしい
ということに気づいた。
もっと早く気づけばよかったと思う。

> 消費者になってはいけない
> 生産するものになりなさい

確かに、全く消費しないのは無理だが、
生産もしていたいものだ。

1日のうちで、消費に使っている時間と
生産に使っている時間の比率をとったら
どうなるのだろうか?

もちろん、食事などの消費は、
身体を維持して生産に貢献するわけだが、
直截的な生産/消費比率というのは
誰か評価しているのだろうか?

歳とともに、どんどん
消費が増えているという感じがする。
YouTube を見ているのなんて、
ほとんど消費だし。

ピアノの練習関連の動画は、
ピアノを弾くという生産?活動に
つながってはいるが、
でも、誰のためでもない、
自分のための生産は
あまり生産とは言いにくいような気もする。

> 才能はたいていの人が持っているんだけど
> 才能のあるなしじゃなくて、
> それを発揮するエネルギーがあるかどうか(が重要)

> 才能とは情熱を持続させる能力のこと

このあたりのことは、よく言われているが、
それでも、誰もが大谷翔平や藤井聡太に
なれるわけではなく、個人的には、
スロットマシーン仮説=相互に補完的な才能が
複数組み合わさることが重要
を信じている。

誰しも、いくつか才能はもっているが、
それぞれがあまり関係なかったりする。
野球選手の、「走攻守」三拍子そろった、のように
同じ方向、仕事に役立つ才能が3つくらい揃うと、
その分野でかなり高いレベルに行けると思っている。

その組み合わせの中に
情熱を持続させる能力が入っているのが
一番重要なのはそのとおりで、
好奇心が強くてすぐに飽きると
大したことはできない、というのは
身をもって理解している・・・
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