(池田さんのブログのコメントで知った)
派遣労働の問題について熱く語っている。
・派遣の人たちにはコミュニティがなく、
セーフティーネットが無い。
正社員保護の労働組合からも見放されている。
とりあえずそこは問題。
そこへの問題提起という意味では派遣村は評価できる。
・しかし、それを政治的に利用している
民主党の「製造業派遣禁止法」は間違い。
賃金原資が増えない限り、
派遣を禁止しても失業者が増えるだけ。
・派遣という働き方の存在自体は
悪いことではない。
これまでの日本社会でも、
下請け企業のような雇用の調整弁は存在した。
・日本の(高齢)正社員保護が強すぎて、
企業の生産性を落とすとともに、
(特に若年)労働者の派遣比率を
異常に高めることになっているのが問題。
・日本の企業保護も強すぎて、
ゾンビ企業が生き残り、
日本の生産性を落とすことになっている。
・日本社会は、右肩上がりの中で、
企業は潰れない、
正社員は解雇されない、
ということでやってきた。
しかし、もはや右肩上がりの世の中ではない。
・社会全体がその前提でできているので、
企業が潰れたとき、正社員が解雇されたときの
再教育などのセーフティーネットがお粗末。
さらに、派遣という従来型日本社会の外の存在が
増えているのが問題。
・派遣・雇用の問題を根本的に解決するには、
あたりまえだが、日本社会の生産性をあげて、
競争に打ち勝って景気を良くするしかない。
雇用規制を強めることは意味はない。
・そのためには、長期的には、
正社員保護、企業保護の規制をやめて、
より流動的な形に社会構造改革をするしかない。
おおむね同意だが、
一点、気になったこと。
今の状況でまずやるべきことが、
正社員の賃下げや解雇しやすくすること、
かどうかは疑問だ。
社会的インフラが構築できてからでなくては、
司会者が懸念していたとおり、
正社員の賃下げ・解雇→景気の冷え込み予測
→賃金原資を減少→悲惨な人が増える
というスパイラルに入るのではないか、とも思う。
小泉内閣の規制緩和についても、
同じような印象がある。
規制を緩和するまえに、あるいはそれと並行して、
ちゃんとやっておくべきことをしなかったから、
成果が出なかった面が多いのではないか?
将棋と同じで、
慎重に手順を尽くす必要があると思う。
ただし、顧客が増えないと、
再教育企業もやってゆけないので、
鶏卵の面はある。
最初は国が支援する、
赤字覚悟のベンチャーがやる、
などするのだろうか。
3年後に法律改正します、と言って
みんなに準備をしてもらう?
なんにせよ、
派遣制度のときの失敗を教訓にして、
計画的に進めて欲しい。
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