いやーすごかったけど、
眠れなくてまいりました。
* * *
2009年ウィンブルドンの男子単決勝は、
一昨年、昨年につづいてすごい試合になった。
対戦したのは、全仏で復活したフェデラーと
昨年度不調だったロディック。
対戦前には、簡単に勝負がつくのかと
思っていたのだが、ロディックが
予想外に全然崩れない。
第1セットはフェデラーが
4回のブレークチャンスを逃して、
ロディックが1回のチャンスをゲット。
予想外の幕開けとなった。
第2セットはタイブレークになったが、
ロディックが先行して、もう駄目かと
思ったところを、これまた
4回のセットポイントをしのいで
フェデラーが逆転で取る。
第3、第4セットは、
お互い譲らずにそれぞれ1つづつとって、
勝負は最終セットにもつれ込んだ。
最終セットに入っても、どちらも崩れない。
サービスがビシビシと決まり、
ラブゲームでのキープが続く。
たまに崩れる気配が出ても、
すぐに持ち直してしまう。
特に、ロディックの集中力と闘志は、
ナダルのそれが乗り移ったかのような感じで、
すごかった。
お互いまったく譲らないまま、
二人ともマシンのように
ゲームを積み重ねてゆく。
6-6、8-8、10-10、そして12-12・・・
いったいいつ、どんなふうに終わるのか?
と半ばあきれながら観ていたが、
第30ゲームに、ついにロディックの集中力が切れて
勝負がついた。
その二つ前のサービスゲームくらいから
ファーストポイントを落としていて、
一つ前のフェデラーのゲームの
ラストポイントでチャレンジされて
ポイントを落としたのが直接のダメージに
なった感じだ。
というわけで、勝負はまさに白熱していたのだが、
ゲームの内容という意味では、
大味だった面もある。
なにしろ、全体の1/3くらいのポイントが
サービスエース。
たまにラリーになっても
それほど続くわけではなく、
ミラクルなエースが出るわけでもない。
こうなると、テニスというスポーツは、
ルールを少し変えたほうが
いいんじゃないだろうか?
たとえば、サービスエリアの
両側を少し減らすとか?
フェデラーは、ストロークにミスが
多かったのがちょっと気になった。
芝生でイレギュラーバウンドするので
仕方ない面もあるのだが、
逆に言えば、ロディックのストロークが
予想外に安定していたとも言える。
ナダルがお休みしたと思えば、
次はロディックが覚醒してしまうとは、
大変なことだ。
一方、ロディックの復活は素晴らしかった。
頬がこけて、闘志に満ちた、
無表情でストイックな顔は
ちょっと忘れられない印象を残した。
やはり、艱難困苦だけが
人を成長させることがある、
というのは真実のようだ。
今回は本当に惜しかったが、
今後のさらなる活躍を祈りたい。
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