日々の寝言~Daily Nonsense~

是枝裕和×坂元裕二の才能は十全に発揮されたが、だからこそ大きな齟齬が生まれてもいる

IGN Japan のレビュー記事から。

映画「怪物」について、
山田集佳さんという方が
書いている。

脚本家の坂元裕二さんと
監督の是枝裕和さんの
それぞれが力を発揮した結果、
映画の中には大きな齟齬が
生じている、という内容。

確かに、言われてみれば
そのとおりだと思う。

作品を見終わった後に
なんとなくもやっと
感じていたことを
しっかり言葉にして
もらった感じがする。


以下、ネタバレあり。

 * *  *


最後の、子供の視点からの
パートが、その前の
2つとテイストが大きく違う
というのはそのとおりだ。

レビューに書かれているとおり、
前の二つのパートが、
坂元さんのカラーなのに対して、
最後のパートは、
是枝さんのカラーが
全開していると
言ってよいだろう。

それを齟齬と感じるか、
この映画の良さと感じるかは、
どちらもあるが、
個人的には前半で抑えられていた
ものが爆発したからこそ、
最後のシーンの感動を
大きくする効果を生んでいる
と思った。

ただ、そうした中で、
取り残されたのが校長先生、
という感じは変わらない。

校長先生についての
スピンアウト作品が観たい。
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