当然ながら、ゴア副大統領のノーベル賞受賞についての
エントリーがあり、コメント欄では議論が繰り返されている。
池田さんは、ロンボルグなどを引きながら、
温暖化は確かに問題ではあるが、
優先度、費用対効果としては、
たとえば貧困問題のほうがずっと高い、と主張する。
それに対する主な反論は、
温暖化は、ひとたびカタストロフィーが起こると
大変なことになる、というものだ。
目の前のはっきりとした課題、と
漠然とした将来の恐怖の対置。
これもまた、ひとつには割引率の問題ではあるのだが、
それに加えて、後者のほうが大々的に取り上げられ、
前者のほうが無視されやすい理由として、
問題を見つめることのコスト、や、
ミラクルへの期待、がありそうだ。
技術的には解決可能な目の前のはっきりした課題、
は、それを見ている人に、解決できないことによる
無力感を与えると思う。
つまり、それは、意識しているだけで負担になる。
さらに、技術的には解決可能なので、
やるべきことは複雑な政治的折衝、などになる。
そこには、絶望的に地道な努力しかなく、
ミラクルはありそうにない。
それに対して、将来の漠然とした恐怖は、
自分で解決できなくても心の負担はもちろん無いし、
それに向けてやっていることが、
目に見える効果を出していなくても、
とりあえずやっただけで満足感を得ることができる。
さらに、何か新しい技術が、
その脅威を減らすかもしれない、という
ミラクルへの期待感もある。
「見つづけることの心理的コスト」や
「ミラクルへの期待感」は、
直接的な利害以上に重要なのかもしれない。
個人的には、今の温暖化問題の取り上げられ方は、
過剰な「ブーム」になってしまっていると思う。
そこに費やされる巨額の費用が、
いわゆる温暖化利権な人々に吸い取られるだろう、
というのも、実際どうかは知らないが気持ちが悪い。
しかし、ブログでも触れられているように、
石油資源枯渇の問題もあるから、
省エネルギー技術はどっちにしても重要だ。
貧困問題は、インターネットの力でかなり緩和される
のかもしれないが・・・
と歯切れが極めて悪い。
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