社会で使われ始めた AI を紹介していた。
一つ目は、docomo の AI タクシー。
これはこれまでも何度か見ている。
docomo の通信状況から得られる空間統計と、
タクシー会社の持つ乗降履歴データを
あわせて使っている。
乗車率の向上は平均 2% だそうだ。
それでも大きいのだろうが、
番組の印象とはかなり異なる感じ。
平均よりは、初心者がかなり上がる
というところが良いのかもしれない。
二つ目は、離職の予兆を検出する AI。
離職が多い病院事務派遣会社の事例が
紹介されていた。
これは、早い時期から自然言語処理の
応用で有名な FRONTEO の仕事らしい。
番組にも、FRONTEO の武田 CTO が
出演していた。
もうひとつ、婚活でのマッチングへの
応用も紹介されていた。
どちらも、従来のような選択式の
アンケート情報だけではなく、
自由記述の文章を使うところが
AI らしいということだ。
といっても、文章が理解できている
わけではなく、単語の出現の仕方を
使っているだけのようだが。
人の好みや行動パターンというのは、
あまり変わらないから、過去のデータが
活かしやすいのだろうか。
三つ目は、米国の UCLA の病院で、
心臓移植のマッチング支援に使っている例。
これも有名な事例だ。
移植した場合の生存率の上昇効果を
予測して、それに基づいて医師が、
移植の可否を決定しているという。
自分の生存曲線を見せられるというのは、
結構ストレスではないかと思うのだが・・・
番組でも議論していたが、
AI に決められたくないという面と、
恣意性や優劣の大きな人間よりは、
AI(というか、データに基づいて決まる)
のほうが良いという面と、両方あると思う。
四つ目は、日立製作所による、
病気になる確率を予測する AI。
学習用には、自社の健診や
保険診療のデータを使ったらしい。
グループが大きいから
かなり大量のデータが使えたようだ。
日本生命で、既に、保険の審査に
使われているという。
うーむ・・・
番組でちらっと紹介していたが、
もし正確な予測ができるようになると、
保険という概念が崩壊するかもしれない。
リスクがきっちりと評価できないから、
互助的な仕組みとして保険をかけておくのであって、
予測の精度が上がってゆけば、
病気にかかりそうな人の保険料は
どんどん騰がっていってしまい、
保険に入れない人が増えて、
互助的な意味合いが失われてゆく。
明らかに自分が損をしそうでも、
チャリティー的に参加することはありえるが、
それは保険ではないだろう。
なるほど・・・
わからないから良いことも
あるのかもしれない。
どの事例も面白かったが、
既にどこかで聞いたことがある感じで、
そんなところに!という驚きは
あまりなかった。
でも、着実に浸透しているようだ。
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