Pollini で検索してみたら、
ベートーヴェンの最後のピアノソナタが出てきた。
日本でのライブの録画だ。
Pollini がまだ比較的若い頃に録音した
ベートーヴェンの後期ピアノソナタの全集は、
名盤の誉れ高いものだったが、
年齢を重ねて、演奏は変わったのだろうか。
昔聴いた演奏はもう忘れてしまっているが、
少し重厚になっているような気がする。
第二楽章の変奏曲。
この世で最も美しく哀しい音楽のひとつ。
ほんとうにシンプルな主題が、
きらめく世界のように変奏されてゆく。
ひとつひとつの音が実によく響く。
畳み掛けてゆくところの迫力は、
まさにベートーヴェン自身が
弾いているかのようだ。
ものすごく密度の高い名演。
さすがは Pollini。
しかし、途中の変奏のいくつかは、
もうちょっと軽く、可愛く弾いてくれても
いいような気がした。
この曲を音にするのは
ほんとうに難しい。
ベートーヴェンの心の中で
鳴っていた曲だから、
現世で音にするのには
無理があるのかもしれない。
たとえば、Andsnes なら
どう弾くのだろう?
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