日々の寝言~Daily Nonsense~

藤井七段が棋聖位を奪取!最年少タイトル挑戦+獲得

渡辺棋聖と藤井七段とが戦う
将棋の棋聖戦の第4局が行われて、
先ほど決着が着いた。

結果は、藤井七段が、
矢倉の戦いを堂々の将棋で隙なく制して、
3-1 で棋聖位を奪取した。

将棋の内容は、先手の渡辺棋聖が
得意戦法の矢倉に誘導。
自分が負けた第二局と同じ形に
進めてゆく。

当然、渡辺さんには研究があるわけなので、
どこかで後手の藤井七段が
手を変える可能性もあったが、
特段の変化はせずについてゆき、
渡辺さんの予定どおりであろう
局面に進んで行く。

戦いが始まり、先手が良いように見えたが、
80手目に、一瞬の隙をついて、
相手からの飛車取りを逃げず、
飛車の取り合いとなる
△3八銀が炸裂した。

この手は渡辺さんの意表を突いたようで
渡辺さんのブログでは、その後の、
中空に打つ感じの△8六桂が見えていなかったという)
飛車を取らずに逃げたのだが、
そこからの難解な攻め合いの中、
藤井さんが着実に優勢を拡大してゆき、
最後は相手の攻めをぴったり受け切って、
110手までで勝ちとなった。

いつもながら、間合いを見切った感じの
見事な将棋で、渡辺さんも、
局後のインタビューで
「すごい人が出てきた」
と言っていた。

羽生さんを世代交代に追い込み、
現在の棋界最強の1人である
渡辺さんをもってしても、
第3局で一矢報いるのが精一杯だった
ということだ。

7月19日の誕生日を控えて、
17歳でのタイトル獲得は、
史上最年少記録を30年ぶりに更新、
だそうだ。

並行して進んでいる、
木村王位との王位戦も
2-0 と優勢に進めているので、
藤井二冠になるのは
ほぼ確実だろう。

いやぁ、強い・・・

 * * *

羽生さんも、ついこのあいだの全盛期には、
空前絶後の強さと言われたものだが、
世の中というか、人間は、
進歩するものなのだなぁ、と思う。

その背景には、AI 将棋の進歩があり、
それを研究に活かすことで、
人間もまた強くなるという、
良い循環が生まれているのだろう。

こういう良い循環が、
専門性の高い他の分野でも
どんどん生まれると良いのだが。

しかし、逆に言えば、
世の中の進歩が速くなるので、
これから来るであろう藤井時代が
どれくらい続くのか、
は興味深いところだ。

大山時代が続き、
中原時代、谷川時代を挟んで、
羽生時代が長く続いた。

それに比べると、
渡辺時代は短くなりそうで、
藤井時代はもっと短くなるのか、
それとも羽生さんのように
続くのか。

たとえば、囲碁界では、
七冠制覇した井山さんが、
既に、もっと若い芝野さんに
脅かされている。

才能が埋もれにくく、
伸ばしやすい時代
になっているので、藤井さんとて、
安泰ではないのかもしれない。

才能があっても無くても、
大変な時代だ。

進歩するのは良いのだろうが、
のどかな日々も懐かしい。

世の中全体は進歩して、
富が増えるのだろうから、
上手く社会設計すれば、
いろいろな良いものを享受できる
中間層を厚くすることも
できるはずだが、人の欲が
それを妨げているように見える。

なんだか変な話になってしまった・・・

藤井棋聖、おめでとうございます!
末永い活躍をお祈りします。
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