NHK の BS hi と BS1, BS2 の画質は違うのだろうか?
BS1, BS2 も いまやデジタル放送のはずだが、
デジタル放送はみんなハイビジョン規格じゃないの?
というわけで、少し調べて整理してみた。
●放送用の通信路
送出経路
地上波 地上の中継局を使った放送
BS 放送専用衛星を使った放送
NHK BS1, BS2, BShi, WOWOW、民放各局のBSデジタル放送
CS 商用通信衛星を使った放送
スカパー 他専門チャンネル
受信経路
ケーブル 同軸ケーブルを使った放送
光 光ケーブルを使った放送
通信路は、基本的には、
ビットレートを規定するはずだ。
受信側のケーブルや光は、基本的には
帯域は十分ありそうなので、画質は
送出側のスペックで決まるのだろう。
●放送品質
地上波アナログ放送
VHF帯、UHF帯の電波を使用
640x480 (4:3)
2011年7月に廃止予定
BSアナログ
BSを使用したアナログ放送
昔のNHK BS1、BS2
現在も放送していて、
地上波アナログと同じ時期に廃止予定
地上波デジタル
UHF帯の地上波を使用
MPEG-2 TS圧縮による 1125i/1080i のデジタル・ハイビジョン放送。
解像度は1440×1080i(一部の局は1920×1080i)?
最大16.8Mbps(データ放送・音声を含む)のビットレート
B-CASカードが必要
ダビング10の適用対象
BSデジタル
2000年放送開始
地上波デジタルよりビットレート高い
ただし、NHKのBSデジタル1、BSデジタル2は、
アナログBS放送のサイマルなので
ハイビジョン画質ではないらしい。
BSハイビジョン
2000年放送開始
1920×1080i 16:9 での放送
最大1125p/1080p(プログレッシブスキャンなのか??)
映像のみで最大30~40Mbpsのビットレート
CSアナログ
これもまだあるらしい。
CSデジタル
こちらがCSの主流。
ハイビジョン規格の放送がほとんど。
というわけで、NHKの BS1, BS2 は、BSデジタルになっても、
BSアナログのサイマルなので、ハイビジョンスペックで放送している
NHKのBS放送は、基本的には BS hi だけ、ということらしい。
しかし、地上波デジタルの標準スペックが
1440x1080i というのは???
●麻倉氏のお言葉:
デジタルハイビジョン放送には、地上デジタルとBSデジタルがありますが、
そこで画質を決める要素は2つあります。ひとつは、本物のハイビジョンか
標準テレビ放送(SD)をアップコンバートしたものかという素材の違い。
もうひとつは、転送レートが高いか低いかの違いです。
ちなみに、転送レートが一番いいのはNHKのBSデジタル
(これは BS hi のことらしい)で24Mbps。
その次が、WOWOWなどの他のBSデジタルで20~18Mbps。
地上デジタルは良くて18Mbpsで、中には16Mbpsや12Mbpsの場合もあります。
エンコーダーは地上デジタルの方が新しいので、
いちがいに転送レートだけで比べられない部分もありますが……。
一番いいのは転送レートが高くて
リアルハイビジョン素材のもの。たとえば、
NHKのBSハイビジョンで生放送のものは抜群にキレイです。
これはフルハイビジョンで送られていることも理由ですね。
でも、昔の映画などを見ると、「これが同じハイビジョンなのか?」と
ビックリすることがある。つまり、ハイビジョンといっても実際には
一言では言えないのです。
●小寺氏のお言葉:
映像の記録装置であるVTRが、この解像度で録画していないのである。
現在1080iのHD映像記録VTRとしてはソニーのHDCAMが番組納品基準に
なっているが、この方式は輝度を横1440ピクセル
(色差情報は横480ピクセル)に縮小して、テープ上に記録している。
一方パナソニックのDVCPRO HDはそもそも720pがベースなので、
輝度は横1280で記録している。
このテープに記録された映像を、VTRからHD SDIで出力するときは、
元の1920×1080に拡大している。従ってVTRは、いかにも1920×1080
の映像をそのまま記録しているかように見えるのである。
(引用終わり)
つまり、録画製作時には、
1920x1080 → (横方向のダウンサンプル)1440x1080
とされて、放送時あるいは受信時に、
1440x1080 →(横方向の補間)1920x1080 という変換が
行われているということらしい。
最終的に標示される画面サイズと、
途中の信号段階での解像度とは、
ずれていてもかまわないわけだ。
適当にふやかせばいいわけだし。
で、地上デジタルは、信号段階の解像度が
1440x1080である?
地上デジタル放送を見ているときには、
横方向にはふやかした(アナログのときのように
単純に太らせたわけではないが)
ものを見ているということになる。
だから、厳密に言うと、1920x1080のテレビは、
地上デジタル放送にはオーバースペックである???
うーむ・・・かなりややこしい。
いずれにせよ、地上デジタルが始まった頃は、
アナログ製作の番組をデジタルで流している
だけだったが、さすがに最近では、
デジタル放送用にハイビジョン規格で製作している
番組が増えている(というか、新しいものはほとんどそうだろう)
ので、うちのテレビでは両側が見えていない番組が
どんどん増えている模様。
やれやれ。
オリンピックが終わった頃が、
買いどきなんだろうか?
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