そして、底辺を広げるためには頂点を高める必要がある
たとえば将棋指しの世界では、
ある時点で鑑賞に足りる棋譜を残せる棋士は、
数少ないプロ棋士の中でも1割くらいだろう。
では残りの9割は不要なのか、と言えば、
プロ棋士の人員を1/10 にしたら、
トップのレベルは今よりずっと落ちることになるだろう。
一方、底辺の拡張ばかりに気を取られていて、
シンボルとなるスターを育成することをおろそかにすれば、
普及の努力にもかかわらず入門を希望する人は減って
衰退してゆくだろう。
これは、スポーツでも、
他の文化的なスキルでも
みんな同じだと思われる。
飛び級などでエリート教育をするのか、
進みの遅い子のためにゆとり教育をするのか、
二択で語られることも多いが、
実はこの二つはコインの裏表で、
どちらか一方だけではうまくゆかないのだと思う。
もちろん、同じ場で同じ教師がする必要はないが、
両方を睨みながらバランスよく実施することで、
よりいっそう効果が上がるのだと思う。
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