「私の履歴書」というコラムで、
グリーンスパンさんが「バブルは防げない」と
おっしゃっていた。
あなたがそれを言ってしまっていいのか?
という気はするが、もう引退したからいいのか?
でもまあ、確かに、
今回のサブプライム・ローンの問題を見ていても、
バブルとわかっていたとしても、
いつ崩壊するかは誰にもわからないわけだし、
それまでの機会損失を考えると、
撤退はありえなかったのだろうと思う。
値上がり期待の投機的な取り引きを、
なんらかの形で抑制しない限り、
バブルは防げそうにない。
せめてできることは、
今回のモルガン証券のように、
崩壊後にもすばやく立ち回って、
損失をできるだけ抑えることくらいだ。
あるいは、今回、各国中央銀行がしたように、
資金を注入して、金融システム全体がクラッシュ
することを防ぐくらいだ。
金融技術の高度化が、
被害をさらに拡大しているのも皮肉だ。
システム内の情報の流れが分散され、高速化されるほど、
システムの不安定性が高まって制御が難しくなる、
というのはシステム論で習ったように思うが、
このところのリスク拡大、不安定性拡大は、
IT技術の発展のせいもあると思う。
それにしても、最大で最後のバブルは、
アメリカ経済なんじゃないかと思う。
みんなでアメリカにお金を貸して、
アメリカがそれを消費しまくる、という形で、
世界経済は回っているらしい。
アメリカがお金を返せなくなることはない、
とみんな信じているし、
万が一そうなったら全員が困るから、
誰も取り立てようとはしない。
どんどんとお金を貸し続ける。
これがどういう形で行き詰まるのか、想像もつかない。
誰かがチキンになって裏切らない限りは、
無限に続くような気がする。
しかし・・・絶対的な信用など
どこにも存在しない、と歴史は教えている。
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