昨日夕方、 玄関のチャイムが鳴った。 でもうちは出ない様にしている。 宅配便や
新聞の集金等、心当たりが有る時は出るのだが基本出ない。 はいはいと気軽に出
て行ってロクな事が無いからだ。昔程、 セールスマンは来なくなったが、 宗教関係
の人はまだ来る。 子供が小さい時は学習教材のセールスマンも良く来た。 そう言
う教材をうちにも売りに来た名古屋駅前に有った会社はあくどい商法
で摘発されたが、 しばらくしたら名前を変えてまた同じ様な事をしてまた捕まってい
た。 そこはこっちが買うと言うまで何時間でも居座った。 夜8時頃来て10時をまわ
っても帰らず、 主人が怒鳴って追い返した。 ただ主人の怒鳴り方が変だった。
「私はもう眠いので早く帰ってくれ!」と言った。 「何か違うんじゃないかぁ・・・?」と
思ったが、 相手が帰ったので良しとした。 私は、 物を売りに来る人のあの口調
が嫌いだ。 それと買う買わない関係無く、 長々と話を聞くのが面倒臭い。 「物は
良いじゃん。」と思ったって、 「ご説明だけ、 ほんとに簡単に、 ほんの数分で済み
ますから。」「その数分がもう面倒臭いんじゃぁー。」と言ってやりたいが、 我慢して
丁重に断る。
大学生の時、 アパートに住んでいたが、 ちょっと厄介な人が訪ねて来た。 その
日は、 土曜か日曜で学校は休みだった。 午後3時過ぎ外は、 どしゃぶりの雨で、
雷がひどく鳴っていた。 「夕食の買い物に行けないじゃん、 即席めんにしとくかぁ。
」と思いながら、 少年チャンピオンを読んでいた。 (当時、 私と友人達の中で少年
漫画を読むのが流行っていた。 1番人気は750ライダー。) すると、 入口のドア
をノックして「すみませーん。」と女性の声がした。 誰だろうと出てみると、 赤ちゃん
を連れ、 レインコートを着た25,6歳の若い女性が一人いた。 赤ちゃんはベビーカ
ーに乗っていて、 ベビーカーには全体を覆う様にそれ用のビニールが掛けられてい
た。 しかし、 私の部屋は2階だった。 雷が鳴るこのどしゃぶりの中、 女一人で
2階まで重かろうベビーカーを上げて一体何事かとびっくりした。 女性は私の顔を
見るなり、 「これをどうぞ。」と言って小冊子の様な物を手渡し、 「お忙しいところを
すみません。 わたくし、 ○○教会から来ました、 ○○と申します。 聖書を読まれた
事有りますか? 是非お若い方にも聖書に親しんでいただきたく、 こうして回らせ
ていただいております。 いかがでしょうか? 興味はお有りですか?」 まだ話し続
けようとした女性をここで遮った。 おいおいまてまて、 聖書どころじゃないわぁぁ。
「あのう、 こんな雨の中、 雷も鳴ってるし、 危険ですよ。 帰った方が良いです
よ。 なんかあったら赤ちゃんが気の毒です。」 と言うと、 「それは仕方がないです
ねぇ。」と他人事の様に答えた。 「こいつ馬鹿だ。」心からそう思った。 「すみません
が、 聖書には全く興味は無いし、 あなたの事も信じられないので帰って貰えます
か?」と言うと、 「あらぁ、それは残念です。 でも一度お読み下さいね。 では大変
おじゃましました、 失礼致します。」とドアを閉めて行った。 口調は丁寧でおっとりし
た性格の様に見えたが、 この人怖いと思った。 普通宗教の勧誘の人って2~3人
で組んで家々を回っていると思っていたが、 女性・一人・赤ちゃん・どしゃぶり・雷こ
れらが全部怖かった。 きっとあの後も一軒ずつ回って行ったんだろう。 次に大学
に行った時、 皆にこの話をしたら「しょうがないじゃん、 ああ言う人って私らと価値
観が違うでしょ。」と言っていたが「う~ん? そう言う事かぁ?」何だか分からなかった。
宗教の事は今も良く分からん。 本当は聖書は読んだ事は有った。 ただ読み物とし
て旧約も新約も高校生の時読んだが、 内容は覚えていなかった。
ついでにうちは電話にも出ない。 常に留守電にしてある。 理由は玄関のチャイム
と一緒だ。 出るとやっぱりロクな事は無い。
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