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「白銀の墟 玄の月」の謎の検証の前に、十二国記のシリーズの既刊のはなしを少しいたします。
往年のファンのみなさまも、最新作をお手に取る前に、既刊を復習されてから臨まれた方も多かったのではないでしょうか。
初めて十二国記を読まれようとされる方は、刊行巻数が多いため、読む順番に迷われるのではないかと思います。
ファンの間でも、刊行順に読むのがよいとされていたり、外伝や短編は読まなくともよい、など様々に意見があります。
特に、多くの方が指摘されている、Episode0の「魔性の子」については、後半で読むことを勧める意見も多く見受けられます。
個人的にはこちらのブロガーさんの記事がとても丁寧で、親切でおすすめです。
しかし、一ファンのエゴとして申し上げるのであれば、
「できればEpisode通りに、全部読んでいただきたい」
これに尽きてしまうのです。
もしミステリー小説などで、結末を知らずにドキドキしながら読むのがお好きな方などは、Episode通りに読まれることをおすすめいたします。
これは、十二国の世界を知らずに、終始振り回されることができるからです。
そしてそのように読むことができるのは、本当に一度きりなのです。
Episode順通りをお勧めするというのも、なぜなら十二国記のシリーズはそれぞれがチュートリアルになっているからです。
一枚ずつ扉を開けるように、少しずつ十二国の世界観を知り得ていける、そういうシリーズになっています。
新潮社によってEpisodeが0~9まで付されていますが、こちらは出版社が腐心して番号を振られたように感じます。
また、全部読んでいただきたいと勧めるのも、全ての既刊は「白銀の墟 玄の月」のためにあると言っても過言ではないからです。
短編においても、直接のストーリーに関わらずとも「白銀の墟 玄の月」に登場する仕組みなどの世界観を補完する内容であったりしますので、「黄昏の岸 暁の天」の前にはぜひとも読んでいただきたいと思います。
「黄昏の岸 暁の天」を読み始めてしまうと、もう心穏やかに短編集に手を付けるということができなくなってしまいますので…。
ちなみに、私は「黄昏の岸 暁の天」を復習せずに「白銀の墟 玄の月」に手をつけてしまったことを途中何度も悔やみました。
既刊を最後に読んだ時期がかなり遡るため、内容に曖昧なところがあったものの、先が気になりすぎるあまり途中で読むのを止めることができませんでした。
久しぶりに十二国記を読まれる読者のみなさまにおいては、「白銀の墟 玄の月」に臨まれる前に、「黄昏の岸 暁の天」をもう一度読まれることをおすすめいたします。
熱く書いてしまいましたが、これから十二国記をお手に取られるみなさまの、素晴らしい世界が広がります様、心より願っています。
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