言葉喫茶【Only Once】

旅の途中で休憩中。

スマイル

2020-09-20 22:55:56 | 言葉








それは花のようなもので

つぼみでいる時間が長い日もあるし

夜のほんの一瞬に綻ぶこともあるでしょう

あるいは気長に待たなければならないかもしれません


強いて咲くものではなく

同じ空を綺麗だと感じたり

独りではなく一人だと知った瞬間

すうっと息を深く吸った時

眠れることが嬉しい

食べるものが美味しい

服を着ることが楽しい―……


ありふれた日常の中で

生きていることを噛みしめている時に

それは咲くのです

自分でも気がつかないほど

しずかに やさしく 笑顔は綻ぶのです


つめたく暗い空の朝

時の流れが遅く気だるい真昼

理由も無くもの悲しい夜

深い眠りの森の中

たとえ いつ どこにいても


ヒトは わたしは わたし達は 咲くのです

















◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉

生きているとあまりにも、いろんな事がありすぎて。
それは他人にしてみれば些細な事であって、
けれども当人にとっては、大事で。

笑えない日もある。
だからこそ笑ってやろうとも思う。
いつも上手に笑える訳ではありませんが、
笑う事で変わる、変えられるものは、確かにあるようです。

少なくとも俯く自分の心持ちだけは、
上向きに変えられるでしょう。
そう思うのです。







手のひらを暗やみに

2020-09-20 21:57:13 | 言葉






誰かが見た暗やみを、わたしが知る事は無い。
わたしが抱く暗やみもまた、誰にも知られる
事は無い。


暗やみの彼方に
ひと握りの星がある
どうか忘れないでほしい
ひかりばかり見つめていては
大切なものも見えなくなるから
そこに暗やみがあるなら
それは必要だからだ
目を凝らせば
見えてきはしないだろうか
かすかな喜びや
本当のねがいが
見落としてきた
大切なものが―


歩く。歩く。この暗やみを、ゆっくりと、ひり。
目を細めてジッと手のひらを見つめてみる。
その時、初めて、手のひらにも星がある事を知
った。


あなたは
その手のひらを
暗やみに浮かべてみた事が
あるだろうか