画中の店の暖簾には「いせや」の文字が見える。『東海道名所図会』に、目川で菜飯と田楽豆腐が名物の伊勢屋が紹介されており、それをそのまま描写したものだろうといわれる。現在の滋賀県湖南市で、画面右手に流れる川が目川らしい。広重の絵では宿場と宿場の間の休憩エリアが描かれることが多いが、そこには名物があり、旅人の楽しみの場所であるからだろう。江戸時代の宿場と宿場の間の休憩エリアは立場(たてば)と呼ばれていたらしい。広重の絵には立場というサブタイトルがついているものがいくつかある。

30秒の心象風景16879・石部 目川ノ里~東海道五拾三次~
https://youtu.be/fT0cPus1taY

30秒の心象風景16879・石部 目川ノ里~東海道五拾三次~
広重の絵で旅行気分を味わった江戸の人々。ベストセラーになった絵画は、いま自宅で過ごす人々にも旅情を与えてくれるかもしれません。
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30秒の心象風景16879・石部 目川ノ里~東海道五拾三次~
https://youtu.be/fT0cPus1taY