仏像彫刻に興味を持つようになったのは、20歳代の後半頃だったかと思います。仏教についての知識が増え、その理解が深まる中で、仏像に対する見方も変わっていったのです。宗教としての仏教というより、精神文化の一つの柱として、その考え方にひかれるようになっていったのです。仏教に触れる最初のきっかけは、三重塔のような仏塔でした。そこから、仏像の存在のほうに意識が移っていったのです。そして、仏教そのものを知ることになったのです。哲学的な思考をもつ原始仏教から大乗仏教へ、その歴史的な変遷が見えてくるようになり、仏像はその象徴として、重要な役割を果たしていると感じるようになったのです。偶像崇拝という一面的な要素にとどまらないものが見えてくるようになりました。
30秒の心象風景29688・石造四天王像~壺阪寺~
https://youtu.be/65ad0BU__ko