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ペレアスとメリザンド7

ゴローについて
この登場人物の名前はむしろ日本人の方がしっくりくるような...熊五郎とか(笑)
冒頭いきなり血生臭い狩猟で登場するゴロー
狩猟は中世、王家や貴族など上流階級にのみ限られていた権力の象徴。
狩りに欠かせないホルンの音色でゴローを常に彩っているのも聞きどころ。
今だったら体を鍛えるためジムに通ったりしますが狩猟は隣国との戦いに備える大切なトレーニングでもありました。
攻撃的で野生的で荒々しい男性像のゴローへ当てつけのようにドビュッシーはヴァグネリアン的音楽を付けているのも
聴衆にゴローもろとも嫌悪感を抱かせる(アンチワーグナーの共犯関係を結ぶ)要素になっているのでは無いでしょうか?

前妻との間にイニョルドという幼い息子がいるにもかかわらず
2番目の妻となるお姫様のもとへ向かう道すがら
森で素性のわからない美女に一目惚れしてしまい
「我は王子」と(威圧的な音楽で)メリザンドを一方的に娶って6ヶ月逃亡。
王の怒りがそろそろ静まったか伺うために異父の弟に手紙を書き
「メリザンドを連れて帰っても良かったらサインを送って。
でももしその結婚を許してもらえなかったらもうどっか遠くへ行って帰りません。」
育児放棄に婚約破棄。どこまで自分勝手なのでしょう。
結局寛大なアルケル王の許しを得てお城に戻るも
狩りに明け暮れメリザンドを放ったらかしにして
自分の子供をスパイに使ったり...
ワルキューレのフンディングとジークリンデの関係を彷彿させます。


ゴローの残酷で傍若無人ぶりには恐怖以外の何者でも無いように感じられますが、
皆さんはどう思いますか?
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