バレエピアノサプリ

身体改造と称してバレエのクラスに通って一年ちょっとたった。
週一レッスンでも一年やったら，ただの拷問から、楽しい拷問へ変わってきた。

ここのクラスの良いとこは生ピアノ演奏でレッスン出来る所で、へなちょこの私が誤って鏡をみちゃってへこみそうになった時には、”目をつぶってピアノを聴いて気持ちを持ち直す”という救済方法があるのである。
バレエはそもそも肉体を選ぶ。あまり現実を直視しては努力する勇気さえ出ないのである。

以前は月一回しかきてなかった、私の好きなピアニストさんが今年からレギュラーになった。
この方は、音が透明な感じで、ひろびろうたってて、聴いていれば自然に深い呼吸になるのでうれしい！可能な限り曜日をあわせて通ってしまう。
きょうなんて、のっけからジョージハリスン／ビートルズの名曲「ホワイル　マイギター　ジェントリー　ウィープス」だ。演奏されたピアノバージョンは、この曲の持つやるせなさがおさえられて、ちょうどいい切なさ加減である。そんな～、にくいね～、このこの～！と思いながらレッスンを受ける。
ちょっと音に集中しすぎてやるべきフリがちゃんと覚えられないが、耳を澄ましていれば身体は勝手に音に同化して行くのでフリなんてどうでもいいのである（いや，バレエのレッスン的にはどうでもよくないはずです）。
いろいろ四苦八苦して1時間半が過ぎ、クラスの最後にやるゆったりした曲は「over the rainbow」だった。
きれいだな～。ほんとに虹の彼方へいけそうな錯覚を起こす（錯覚だという自覚はある）。
ふう～、バレエのレッスンは魂抜けるほど疲れるが、下にピアノ雲が浮かんでるから大丈夫！ってかんじだ。

レッスンで四苦八苦するダンサー達は、弾いている人からは「きいてんのかこのやろ～」というふうにみえるかもしれず、とても申し訳ないけれど、めちゃめちゃ救われてますよ～。

週一の拷問がひとつぶで二度おいしいサプリになった！！