姥沢は沢というよりも川で、途中の沢も含めて徒渉出来るか出来ないかは水量次第。
7月17日
早朝。
福島市中心部より県道70号福島吾妻裏磐梯線を西へ。
吾妻山の景観がどんどん壊されていく。
あづま小富士第1発電所、あづま小富士第2発電所に加えて、新たに(仮称)先達山太陽光発電所?
【2023年7月9日撮影:「コラッセふくしま」より】
メガソーラー建設工事のために大規模に木々が伐採され...
そういえば誰かが「脱酸素?」と。
さらに(山の形が変わるぐらい)切り崩され地肌が剥き出しになった先達山を正面に眺めながら・・・
「福島市の豊かな自然と魅力ある景観を次世代へと守り継ぐための太陽光発電施設の設置に関するガイドライン」
その遵守すべき事項の1つに「既存の地形や樹木等を生かしながら、周囲の良好な景観に支障を与えないよう、周辺環境や景観との調和に配慮すること」という項目が。
信夫温泉の近くで以前から工事が行われていたけれど、てっきり災害復旧工事だと。
それが実はメガソーラー建設のための工事だったとは。
その工事現場の近くには道路に溢れる...小猿が可愛い♪
10km/hぐらいでゆっくり走って、もしくは停止。
数十匹のニホンザルの群れに道を空けてもらいながら・・・
高湯温泉を通り過ぎて磐梯吾妻スカイラインへ。
そして駐車料金徴収時間前に浄土平駐車場に到着。
山の会は解散しても、まだ繋がりはある。
今日は元メンバーの(自分も含む)4人に加えて、谷地平に詳しい方を迎えての5人のパーティーで。
今回のGPSログ。
標高約1570m...その浄土平駐車場より山行開始 6:58
今回は登らない一切経山。
浄土平湿原を抜け、最初の分岐は...
いつもの酸ヶ平方面ではなく姥ヶ原方面へ。
ハクサンシャクナゲ(白山石楠花)が見頃。
いつもの撮影スポットから一切経山を。
大穴火口からの噴気は風向きによって変わるけれど、何年か前に新しく吹き始めたあの上の方の噴気は...
たまたまなのか、いつも東方向に流れているような?
姥ヶ原分岐 7:47
チングルマ(稚児車)の果穂が風に揺れる。
左に東吾妻山を眺めつつ・・・
今は花が少ない...
姥ヶ原に続く木道を進む。
十字路の手前...今日の最高地点は標高約1780mのここ!
姥ヶ原十字路 7:55
木道を直進、程なく福島県中通りの福島市より会津地方の猪苗代町へ。
笹藪の中に続いている駕篭山稲荷神社への心許ない登山道を見送り・・・
姥神石像 8:00
吹雪地蔵に手を合わせ...
三途の川の畔にいる脱衣婆...牙を剥き大きな口を開けている(笑顔?)姥神様にも手を合わせる。
過去、姥神様には何度も会いに来たけれど、ここから先は未知の領域。
単独では怖くて無理。
2人でも考える。
3人いれば...
今回は5人♪
いよいよ薄暗いオオシラビソの原生林の中へ。
林床にゴゼンタチバナ(御前橘)の群落。
さすがに花はもう散ってしまったけれど、バイカオウレン(梅花黄蓮)の群落も。
ギンリョウソウ(銀竜草)はこれまでに見たことがないくらいにあちらこちらに。
木の根が這う道...
苔生す岩のとにかく滑りやすい道を...
段差が大きく、足の置き場に困る場所が多々あって、距離の割には大分時間が掛かって下ってきた。
坂の傾斜が緩めば、そこは泥濘む登山道。
お化けになったミズバショウ(水芭蕉)の葉も所々に生えていたり。
土砂崩れの跡。
それにしてもギンリョウソウだらけ💦
雨が降ればすぐにでも増水して徒渉困難になりそうな沢を徒渉。
さらに沢を徒渉。
しばらく歩いて・・・
今度は川のような姥沢を徒渉。
オオシラビソの大きな松ぼっくり。
姥沢沿いに続く登山道を進んで・・・
姥神石像より(1度の休憩込みで)1時間52分。
谷地平避難小屋に到着 9:52
「Yachidaira Hut , An Emergency Shelter」
今までは「ヤジダイラ」と。
でも「ヤチダイラ」とも呼ぶのね💦
何方かが洗濯物を干して、床が濡れたまま放置?
強烈な日差しを避けて、避難小屋の中で少しの休憩の後...出発 10:05
吾妻山の歴史...地層。
そしてイワナなのか、数匹の魚影を確認!
でもここは2011年のあの日より禁漁のままで...永久禁漁?
姥沢を徒渉。
ほんの少し藪の中に突入。
すぐに笹原に。
ここが今日の最低地点。
標高約1480mだから、姥ヶ原との標高差は約300mだな。
ツキノワグマによって破壊されたであろう道標がある・・・
谷地平避難小屋・駕篭山稲荷神社・谷地平分岐 10:14
笹原より一段上がって・・・
第1の湿原。
ハクサンチドリ(白山千鳥)の咲き残り。
他に花はシロバナハナニガナ(白花花苦菜)が咲いていただけ。
さらに1段上がって・・・
谷地平湿原 10:19
姥沢(三途の川?)を渡り、苦労して辿り着いた場所は極楽だった!?
いつも鎌沼などから眺めている山を裏側から眺めるのは新鮮。
正面の台形の山は家型山で、右にあるはずの一切経山は平石山に被って見えない。
2万5千分の1地形図に記されている標高1504m地点にほぼ到着 10:30
さらに進めば大倉深沢を徒渉という所で引き返すことに。
続きます。
数年前、「深田 久弥」終焉の地、茅ヶ岳の登山口は見る見る内にメガソーラー工事のトラックが往来し、、、順守項目を無視した工事が始まったのを覚えています。
こういった場面を目撃するのは、やはり自然を愛する登山者で、、とても無力感を味わたことがあります。
ただ温暖化を防ぐため全て反対とはいいがたいですが、もっと何か自然を残しながらいい解決策は無いものか、、
オオシラビソの実(ムラサキ)に気が付きましたね。
例年、実がなるという訳ではなく見れて良かったですね。
ソーラーパネルの周囲は暑い!
あれだけの数のパネルがあれば...
例えば上昇気流が発生して、森だった頃以上に雲が発達して・・・
なんてことにはならないのかな?と。
ちなみにここ最近...宮城県で全国初、森林開発抑制を目的とした再エネ新税を目指す動き。
大規模森林開発を伴う再生可能エネルギー開発事業に対して課税する「再生可能エネルギー地域共生促進性条例」を全会一致で可決。
森林エリアに設置した太陽光発電所に課税することで、大規模な森林開発を抑制し、促進区域に誘導する...云々。
一応この記事の全文を読んでみましたが・・・
総務大臣の同意が必要なため、総務省の対応次第と。
あとは・・・
従来のソーラーパネルではなく、新しい太陽電池「ペロブスカイト」が普及すれば!
オオシラビソの松ぼっくり状の...
もしかすると時期的に実というより雌花なのかもしれませんが、そのどちらの可能性も。
ちょうど目の高さにあってすぐに見つかりました♪
木道歩きが涼しげですね🎵
実際この実もそのぐらいの大きさがありました。
そう♪
オオシラビソの森の中もヒンヤリで、避暑にはもってこいの場所でした。