【第13話】
はるたちは赤ん坊の美鈴を置き去りにした美里の行方を探し回る。
貴彦は警察に知らせるというが、しのぶは旅館の皆が一生懸命探しているので、
もう少し待つよう言う。しかし結局美里を見つけることは出来ない。
自分たちの手に負えないと皆が思う中で、この幼子に“捨て子”のらく印を押したくない
はるは自分が面倒を見るとつい言ってしまう。しのぶはそんなはるの思い通りにさせる。
皆の前で大見得を切ったはるだが、育児は想像以上に大変で、仕事との両立も困難に。
自分も身ごもっている千草ははるを助ける。
しのぶは典子と夏目にさりげなくはるをサポートして欲しいと頼む一方で、
登別の旅館中に協力してもらい美里を探すが、まだ見つけられずにいた。
美鈴はところかまわず泣き出し、皆がペースをくずす。
典子ははるに休みを取るよういい、美鈴と二人、登別の街を散歩する。
そのときバッタリ極楽屋の近所で、同じく休みでスケッチに行く途中の貴彦と会う。
はるは驚くが、同時に美鈴も激しく泣き出してしまう。
【第14話】
街中でばったり会ったはると貴彦が話をしていると、美鈴が突然泣き出す。
はるはミルクを作りたいが両手がふさがって何も出来ない。そこへ極楽屋の主人、庄一郎が現れ、
店のテーブルを借りようとするが、なかなか見つからず、結局貴彦に一時美鈴を抱いてもらい、
ミルクの仕度を。すると、美鈴はぴたりと泣きやみ、にこにこと笑いだす。貴彦は思わず微笑み、
そんな貴彦を見て、はるもつられて微笑む。
極楽屋の店内に入り、落ち着く一堂だが、
貴彦から「赤ちゃんことをもっと真剣に考えてあげて欲しい」と言われ、
はるは彼の違う一面を見た気分になる。いつもと違い和やかな雰囲気の二人を庄一郎がからかう。
そこへ、旅館から貴彦に緊急の電話がかかってくる。
駆けつけると、仲居・渚の母親が娘を連れ戻しに来ていた。お嬢様育ちの渚は、
なんでも自分と優秀な姉を比べる母・敦子の束縛を嫌って半年前に家出してきていたのだ。
美里を探すために留守にしていたしのぶに代わり、典子と夏目が相手するが、
興信所を使い渚のことを探し出した敦子は、自分の娘には仲居の仕事など向いているはずがなく、
未婚のまま妊娠している千草や、
捨て子の面倒を見るはるのいるような職場では働かせたくもないとまで言う。
敦子の態度にうんざりした渚が旅館を飛び出してしまうが、はるが後を追いかける。
皆から報告を受けたしのぶは、一刻も早く旅館を出て行こうとする敦子に
頑張って働く渚の姿を見て欲しいと訴える。
その言葉に反応した敦子は湯之国屋に留まることにする。
その頃、渚は極楽屋で周作さいてにくだを巻いていた。酔いつぶれた渚をはるは背負って帰る。
駆けつけたしのぶが暖かいまなざしでそんな二人を見つめる。
渚は「お節介なんだよ」とポツリつぶやきあざ笑うが、その目には涙があふれていた。
【第15話】
渚を旅館の寮に連れて帰ったはるは、あらためて彼女の話を聞く。
優秀な姉にコンプレックスを持ち、なにごともなげやりで、頑張らずやってきたという渚。
そんな言葉にはるは、仕事を精一杯やっている姿を母親の敦子に見せ、
自分もやれば出来るというところを知ってもらおうと励ます。
敦子に認めてもらいたいという気持ちのある渚は奮起。敦子の部屋の朝食は母親の体を気遣い、
塩分控えめのメニューを夏目に頼み、他のお客からも喜ばれる仕事ぶりで、初めて充実感を知る。
そんなとき、渚は中年の男性客の肩をもみ、セクハラを受けてしまう。
はるたちが渚の悲鳴を聞きつけ何事もなかったが、怯えて泣きじゃくる渚に、
敦子は、自分の言うとおりに生きてこなかったバチが当たったのだ、と言い、
すぐにも連れて帰ろうとする。
しかし渚は湯之国屋で頑張る決意を固めていた。
しのぶも、本人の意見を尊重すべきだ、と敦子に反論。
同じ過ちを犯した自分の辛さを打ち明ける。
敦子は渚の持っている良さを思い出し、はるに「戻ってこなくていい。
どこにいてもあなたは私の子なんだから」というメッセージを託し一人で帰っていく。
渚も母へのわだかまりを解き、号泣。そんな姿を見たはるは、
あらためてしのぶと貴彦の溝の深さを思うのだった。
【第16話】
はるが美鈴を預かって一週間。愛らしい笑顔をふりまく美鈴は、仲居たちのアイドル的存在に。
皆が美鈴の面倒を見たがり、はるは少しおもしろくない。
しかし一方で、このままはるが美鈴を育てることは誰もがいいことだとは思っておらず、
それぞれに考え込む。しのぶもあちこち手をまわし母親の美里を探すが依然行方知れずだった。
ところがその美里が、こっそり美鈴の様子を見に来る。それを板前の治と敦が発見。
仲居たちから口々に無責任さを責められ、言葉もなく涙を流す美里だが、
そこに現れたしのぶは「お客様、お戻りになったんですか?」と一言。皆驚くが、
はるの「赤ちゃんを預かっているだけ」という言葉を尊重したのだ。
しのぶは美里から事情を聞く。半年前に夫を亡くしたという美里は、
美鈴と二人で何とか生きていくから子どもを返してほしい、と訴える。
美里の身勝手さを憤ったはるは、美鈴は自分が育てる、といつものように勢いで宣言。
しのぶも美鈴の宿泊代を請求し、支払えないなら美鈴を渡すことはできない、とつっぱねる。
はるや貴彦はまたしてもしのぶの真意がつかめずとまどう。
その夜、はるは美鈴を背負って仕事。厨房で美鈴が手にしていたガラガラを落としてしまう。
それを団体客の特別料理をいくつも持った渚が踏んでしまい、バランスを崩しこけてしまう。
渚は美鈴を背負って仕事をしていたはるのせいだと言う。
皆の険しい視線がはるに集中するのだった。
【第17話】
美鈴が落としたガラガラを、お膳を運ぶ途中の渚が踏みつけ、特別料理が散乱。
渚は美鈴を背負っていたはるに食ってかかる。しかし美鈴の無邪気な笑顔に怒りを忘れ、
自分にも非があったことに気づき、料理を作り直してもらうよう板長の夏目に頼み込み、
はるや他の仲居たちも必死に頭を下げる。夏目は何とかしたいと思うが、材料が足りない。
皆が美鈴を思いやりながら懸命に仕事をしている姿に
美里はひとまず自分が娘の面倒を見ることえを志願。
いつもはクールなふりをしている貴彦も、本心では可愛い美鈴や旅館の仲間を守りたくて
周作に頼み魚を調達。しのぶは息子の本当の姿がうれしい。
皆が抜群のコンビネーションを見せ、無事、料理が完成。
美里は湯之国屋の人々の優しさに触れ、自分を見失っていたことに気づく。
しのぶもこれまでかたくなに生きてきただけで、
美里を助けてくれる人がたくさんいるはずだと励まし、一人ぼっちでないことを言い聞かせる。
元気を取り戻した美里は食堂を営む夫の実家を頼って、美鈴と一緒に生きていくことを決意。
はるはほっとしながらも心に大きな穴が空き、つい涙ぐんでしまう。
そんな彼女に夏目はしのぶが陰日なたではるを助けていたことを告げる。
周作と極楽屋で飲んでいた貴彦は、周作から仕事にもっと本腰を入れるよう言われても、
どうしても素直になれない。旅館に戻った際、はるに礼を言われても、それすら聞き流してしまう。
しのぶと貴彦のことを思うと胸が痛くなるはるだった。
【第18話】
はるが土産物売り場で接客していると、葵は猫撫で声で近づいてくる。
怪しい健康食品を一緒に売らないかと言ってきたのだが、はるは相手にしない。
果たしてそれがマルチ商売であることが判明し、板前の治が50万、仲居の典子が20万、
葵自身も120万円つぎ込んでいいたことが分る。
しのぶはペナルティとして、葵に3パーセントの減俸を言い渡すが、
大金持ちになるのが夢だという葵に、まったく反省の色はない。
そんな時、挙動不審な中年の女性、つぐみが予約なしで湯之国屋に来る。
歌が大嫌いだというつぐみは、旅館にカラオケがないことを必要以上に確認。
仲居の鼻歌にも眉をひそめ、
カラオケを要求する男性客にもケンカ口調で「うるさい」とわめき散らす。
その夜、はるが夏目と極楽屋で飲んでいると、
失踪した演歌歌手を探すマネージャーの下山と知り合う。
彼からかつて遥子が演歌歌手としてデビューしていたことを聞かされ驚く。
さらに、下山の話から、歌嫌いの女性客がどうやらその歌手であると思いつくのだった。
はるたちは赤ん坊の美鈴を置き去りにした美里の行方を探し回る。
貴彦は警察に知らせるというが、しのぶは旅館の皆が一生懸命探しているので、
もう少し待つよう言う。しかし結局美里を見つけることは出来ない。
自分たちの手に負えないと皆が思う中で、この幼子に“捨て子”のらく印を押したくない
はるは自分が面倒を見るとつい言ってしまう。しのぶはそんなはるの思い通りにさせる。
皆の前で大見得を切ったはるだが、育児は想像以上に大変で、仕事との両立も困難に。
自分も身ごもっている千草ははるを助ける。
しのぶは典子と夏目にさりげなくはるをサポートして欲しいと頼む一方で、
登別の旅館中に協力してもらい美里を探すが、まだ見つけられずにいた。
美鈴はところかまわず泣き出し、皆がペースをくずす。
典子ははるに休みを取るよういい、美鈴と二人、登別の街を散歩する。
そのときバッタリ極楽屋の近所で、同じく休みでスケッチに行く途中の貴彦と会う。
はるは驚くが、同時に美鈴も激しく泣き出してしまう。
【第14話】
街中でばったり会ったはると貴彦が話をしていると、美鈴が突然泣き出す。
はるはミルクを作りたいが両手がふさがって何も出来ない。そこへ極楽屋の主人、庄一郎が現れ、
店のテーブルを借りようとするが、なかなか見つからず、結局貴彦に一時美鈴を抱いてもらい、
ミルクの仕度を。すると、美鈴はぴたりと泣きやみ、にこにこと笑いだす。貴彦は思わず微笑み、
そんな貴彦を見て、はるもつられて微笑む。
極楽屋の店内に入り、落ち着く一堂だが、
貴彦から「赤ちゃんことをもっと真剣に考えてあげて欲しい」と言われ、
はるは彼の違う一面を見た気分になる。いつもと違い和やかな雰囲気の二人を庄一郎がからかう。
そこへ、旅館から貴彦に緊急の電話がかかってくる。
駆けつけると、仲居・渚の母親が娘を連れ戻しに来ていた。お嬢様育ちの渚は、
なんでも自分と優秀な姉を比べる母・敦子の束縛を嫌って半年前に家出してきていたのだ。
美里を探すために留守にしていたしのぶに代わり、典子と夏目が相手するが、
興信所を使い渚のことを探し出した敦子は、自分の娘には仲居の仕事など向いているはずがなく、
未婚のまま妊娠している千草や、
捨て子の面倒を見るはるのいるような職場では働かせたくもないとまで言う。
敦子の態度にうんざりした渚が旅館を飛び出してしまうが、はるが後を追いかける。
皆から報告を受けたしのぶは、一刻も早く旅館を出て行こうとする敦子に
頑張って働く渚の姿を見て欲しいと訴える。
その言葉に反応した敦子は湯之国屋に留まることにする。
その頃、渚は極楽屋で周作さいてにくだを巻いていた。酔いつぶれた渚をはるは背負って帰る。
駆けつけたしのぶが暖かいまなざしでそんな二人を見つめる。
渚は「お節介なんだよ」とポツリつぶやきあざ笑うが、その目には涙があふれていた。
【第15話】
渚を旅館の寮に連れて帰ったはるは、あらためて彼女の話を聞く。
優秀な姉にコンプレックスを持ち、なにごともなげやりで、頑張らずやってきたという渚。
そんな言葉にはるは、仕事を精一杯やっている姿を母親の敦子に見せ、
自分もやれば出来るというところを知ってもらおうと励ます。
敦子に認めてもらいたいという気持ちのある渚は奮起。敦子の部屋の朝食は母親の体を気遣い、
塩分控えめのメニューを夏目に頼み、他のお客からも喜ばれる仕事ぶりで、初めて充実感を知る。
そんなとき、渚は中年の男性客の肩をもみ、セクハラを受けてしまう。
はるたちが渚の悲鳴を聞きつけ何事もなかったが、怯えて泣きじゃくる渚に、
敦子は、自分の言うとおりに生きてこなかったバチが当たったのだ、と言い、
すぐにも連れて帰ろうとする。
しかし渚は湯之国屋で頑張る決意を固めていた。
しのぶも、本人の意見を尊重すべきだ、と敦子に反論。
同じ過ちを犯した自分の辛さを打ち明ける。
敦子は渚の持っている良さを思い出し、はるに「戻ってこなくていい。
どこにいてもあなたは私の子なんだから」というメッセージを託し一人で帰っていく。
渚も母へのわだかまりを解き、号泣。そんな姿を見たはるは、
あらためてしのぶと貴彦の溝の深さを思うのだった。
【第16話】
はるが美鈴を預かって一週間。愛らしい笑顔をふりまく美鈴は、仲居たちのアイドル的存在に。
皆が美鈴の面倒を見たがり、はるは少しおもしろくない。
しかし一方で、このままはるが美鈴を育てることは誰もがいいことだとは思っておらず、
それぞれに考え込む。しのぶもあちこち手をまわし母親の美里を探すが依然行方知れずだった。
ところがその美里が、こっそり美鈴の様子を見に来る。それを板前の治と敦が発見。
仲居たちから口々に無責任さを責められ、言葉もなく涙を流す美里だが、
そこに現れたしのぶは「お客様、お戻りになったんですか?」と一言。皆驚くが、
はるの「赤ちゃんを預かっているだけ」という言葉を尊重したのだ。
しのぶは美里から事情を聞く。半年前に夫を亡くしたという美里は、
美鈴と二人で何とか生きていくから子どもを返してほしい、と訴える。
美里の身勝手さを憤ったはるは、美鈴は自分が育てる、といつものように勢いで宣言。
しのぶも美鈴の宿泊代を請求し、支払えないなら美鈴を渡すことはできない、とつっぱねる。
はるや貴彦はまたしてもしのぶの真意がつかめずとまどう。
その夜、はるは美鈴を背負って仕事。厨房で美鈴が手にしていたガラガラを落としてしまう。
それを団体客の特別料理をいくつも持った渚が踏んでしまい、バランスを崩しこけてしまう。
渚は美鈴を背負って仕事をしていたはるのせいだと言う。
皆の険しい視線がはるに集中するのだった。
【第17話】
美鈴が落としたガラガラを、お膳を運ぶ途中の渚が踏みつけ、特別料理が散乱。
渚は美鈴を背負っていたはるに食ってかかる。しかし美鈴の無邪気な笑顔に怒りを忘れ、
自分にも非があったことに気づき、料理を作り直してもらうよう板長の夏目に頼み込み、
はるや他の仲居たちも必死に頭を下げる。夏目は何とかしたいと思うが、材料が足りない。
皆が美鈴を思いやりながら懸命に仕事をしている姿に
美里はひとまず自分が娘の面倒を見ることえを志願。
いつもはクールなふりをしている貴彦も、本心では可愛い美鈴や旅館の仲間を守りたくて
周作に頼み魚を調達。しのぶは息子の本当の姿がうれしい。
皆が抜群のコンビネーションを見せ、無事、料理が完成。
美里は湯之国屋の人々の優しさに触れ、自分を見失っていたことに気づく。
しのぶもこれまでかたくなに生きてきただけで、
美里を助けてくれる人がたくさんいるはずだと励まし、一人ぼっちでないことを言い聞かせる。
元気を取り戻した美里は食堂を営む夫の実家を頼って、美鈴と一緒に生きていくことを決意。
はるはほっとしながらも心に大きな穴が空き、つい涙ぐんでしまう。
そんな彼女に夏目はしのぶが陰日なたではるを助けていたことを告げる。
周作と極楽屋で飲んでいた貴彦は、周作から仕事にもっと本腰を入れるよう言われても、
どうしても素直になれない。旅館に戻った際、はるに礼を言われても、それすら聞き流してしまう。
しのぶと貴彦のことを思うと胸が痛くなるはるだった。
【第18話】
はるが土産物売り場で接客していると、葵は猫撫で声で近づいてくる。
怪しい健康食品を一緒に売らないかと言ってきたのだが、はるは相手にしない。
果たしてそれがマルチ商売であることが判明し、板前の治が50万、仲居の典子が20万、
葵自身も120万円つぎ込んでいいたことが分る。
しのぶはペナルティとして、葵に3パーセントの減俸を言い渡すが、
大金持ちになるのが夢だという葵に、まったく反省の色はない。
そんな時、挙動不審な中年の女性、つぐみが予約なしで湯之国屋に来る。
歌が大嫌いだというつぐみは、旅館にカラオケがないことを必要以上に確認。
仲居の鼻歌にも眉をひそめ、
カラオケを要求する男性客にもケンカ口調で「うるさい」とわめき散らす。
その夜、はるが夏目と極楽屋で飲んでいると、
失踪した演歌歌手を探すマネージャーの下山と知り合う。
彼からかつて遥子が演歌歌手としてデビューしていたことを聞かされ驚く。
さらに、下山の話から、歌嫌いの女性客がどうやらその歌手であると思いつくのだった。
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