雨の記号(rain symbol)

血圧と睡眠に苦しんだ4ヶ月(2)

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 八月のかかりくらいから、連日眠りの浅いそんな状態が続いた。血圧は再び上昇に転じ、血圧も元の180に戻ってしまった。
 まさに元の木阿弥、55キロに落ちた体重はそのままに、血圧だけが元に戻ってしまったわけなのだ。5キロの体重を損をし、おまけに睡眠障害の付録までついてしまったのである。
 職場の3階の事務所までの階段を上がるのがとても辛い日々が続いた。鏡の中の自分はいつも顔を赤くしていた。
 僕は鏡の中の自分に囁きかけた。
「最初から医者にかかっておけばよかった。身近に医師をやっている友人だっているのにな・・・」
 しかし後悔しても後の祭りだった。自分のまいた種は受け入れるしか術もなかった。


 
 医院をやっている友人のもとに出向いたのは9月に入ってすぐだった。内科医院は近くにだってあるが車に乗ってわざわざ友人のもとに出向いた。
 彼に血圧と睡眠導入剤の薬を処方してもらい、闘病に入ったわけだった。
 朝、食事をしてすぐ車で出勤する。40分後に血圧の薬を飲む。30分後と言われたのだが、車で通勤途中に飲むわけにはいかなかった。
 そして夜、就寝前に睡眠導入剤を飲んだ。


 この生活をひと月と5日続けた。


 しかし、血圧と睡眠障害が重なっているせいもあってか、血圧の下がってくる様子は一向に見られない。薬を飲んで午前中(数時間)は血圧も落ち着いた状態だが、午後になると上がりだし、仕事の終わる午後三時過ぎになるとかなり高いなと感じるようになりだす。車で自宅に帰りつくと畳の上に座ることが出来ないほど血圧は上昇している。
 朝と夜はそうでもなかったが、肉体労働をする昼間はとんでもなく不規則な数値が出てきたりした。
 ある日などは上が204で下が85。
 9月のひと月間はともかく変調だった。
 高い血圧のせいで胡坐をかいて座ってたのは布団をしいて寝る時以外は数えるほどしかなかった。畳に座って過ごす日々はほとんど消えうせ、風呂に入る時も浴槽内に座る物を持ち込んでいたほどだ。



 毎日薬を飲み続けているのに血圧は一向に下がってこない。
 10月に入ってまもなく、僕は血圧の薬を飲むのをやめた。朝と晩、飲んでいいか、と友人に相談しようかと思ったが、「待てよ」と思い直した。
 血圧と睡眠障害を一気に直そうとしているからダメなんじゃないか、と考えたのだ。
 睡眠薬のおかげか、朝は決まって正常値近くまで血圧は下がっている。朝飲む血圧の薬でなく睡眠薬の方が血圧を下げる効果を果たしてくれているのではないか。
 その考えに自分は得心した。ちゃんと眠れさえすれば血圧は正常値に戻ってくれるに違いない、と。
 10月6日から僕は血圧の薬を飲むのをやめた。ひと月分の薬をもらい、月半ばに診察に出向くことになってるから10日分を残したわけである。



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