雨の記号(rain symbol)

雨の日曜、朝はテレビ将棋、午後は酒盛り




https://www.youtube.com/watch?v=55jgiNtDY_4


 ★大型で強い台風第5号は、10日15時には南大東島の東北東約120kmにあって、北東へ毎時35kmで進んでいます。中心気圧は970hPa、中心付近の最大風速は35m/sです。


 台風の影響で千葉は朝から雨。休日の朝は、雨音を聞くと惰眠を貪る傾向がある。勤務日のように朝早く目覚め、PCで情報集めたり音楽聴いたりしていたもののモチベーションは上がらず、早々と寝床に飛び込んでしまう結果となった。
 二時間ほどで寝床を這い出したのは、テレビ将棋、NHK杯戦で糸谷八段と井上九段がぶつかるからだった。
 そうでなければ午前中いっぱいは寝てしまうところだった。
 テレビをつけた後、携帯をONすると隣人から「午後から、刺身で一杯やるかい?」のお誘い。「了解」と返信して将棋のテレビ観戦を始める。

 今期NHK杯戦はまだ一回戦が進行している段階。ここ何回か見ていないが、本日の糸谷八段VS井上九段戦は序盤屈指の好カード。この対決は必ず見るつもりでいた。
 
 井上九段は54歳にして稀代の昇竜、藤井七段を破って気炎を吐いた。弟子の稲葉八段、菅井王位に続いて藤井七段を負かしたことで、井上一門の名を全国に轟かした感がある。
 この日、井上九段のお弟子さんである船江恒平六段が解説で登場した。船江六段は「王将」の歌でお馴染み、「銀が泣いてる」のあの坂田三吉の玄孫として知られる。彼も先日、第31期竜王戦5組ランキング戦で藤井六段(当時)と戦った。敗れはしたが、果敢に銀を繰り出して攻めあがる戦いを行った。棒銀の銀を取ってもらえない展開となったのは何か不思議な心持がしたものだった。

 船江六段は師匠の将棋を「筋のいい将棋」と評した。対して糸谷八段は「力強い将棋で乱戦で力を発揮するタイプ」とのこと。

 先手は井上九段となり、どちらが勝つかわからないと自分は思った。井上九段は糸谷八段の乱戦志向を警戒し、一歩得からチャンバラをせずガードを固める戦いに出た。それが功を奏したか、中盤までは井上九段のペースで進行した。
 だが、糸谷八段は井上九段の手堅い攻めをかいくぐり、と金攻めでチャンスをつくった。
 井上九段は糸谷八段の裾からの攻めに玉が早逃げせざるを得ない乱戦模様に持ち込まれてしまった。結局、いつしか攻め味を消され、糸谷八段の好きな角の活躍を許してしまった。作った馬を要所に引かれて、入玉はならず万事休した。

 井上将棋と糸谷将棋の良さを同時に味わい、ひとつぶで二度おいしい将棋であった。


 昼過ぎ、井上九段と糸谷八段の好勝負に浸れたよい気分で隣人宅に出向いた。
 フローリングに置かれたテーブルには刺身の盛り合わせと真空断熱タンブラーが二つ乗っていた。



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