秋田で現地の警察に逮捕されたヒョンジュン(イ・ビョンホン)は、拷問のような尋問を受けるが、何ひとつ口を割らない。そんなヒョンジュンに内閣情報調査室の女性要員・佐藤エリカ(笛木優子)は、罪を見逃す代わりにある人物暗殺の提案をする。ヒョンジュンは、約束通り暗殺に成功しその場から姿を消すのであった。温泉街に逃れたヒョンジュンは、ある旅館の部屋に潜り込み、疲れたように目を閉じる…。
日が経ち、韓国へ密航するため貨物船に乗り込んだ時、ヒョンジュンの携帯が鳴る。電話の向こうからゆき(美山加恋)の悲鳴が聞こえた瞬間、ビック(T.O.P)の冷たい声が聞こえてきた。
「例の物さえ渡せば、ゆきは助けてやる」と…。
ブタペストから脱出を試み、乗っていた小型飛行機をサウの手で撃ち落されたヒョンジュンだったが、何者かによって救出される。そのボス的人物から、君をこのようなことに追いやった者たちを倒すため共闘しようとの提案を受ける。だが、それを断わり日本へ向かう。誰も信じられなくなっている彼は、一人での復讐を誓っていた。
裏社会の銃の密売組織（よろず屋）との接触に成功したヒョンジュンは相手に札束を差し出し銃の調達や偽造パスポート作成を依頼する。取引を成立させたヒョンジュンだったが、取引相手の裏切りに遭う。相手の男はどうやら取引の手付金だけ受け取り、サツ（警察）にヒョンジュンを売ることを選んだようなのだ。
現地警察に捕まったヒョンジュンは厳しい拷問にさらされる。しかし、ＮＳＳ要員になるため、あらゆる訓練に耐えてきたヒョンジュンはいっさい口を割らない。
ヒョンジュンの特殊な経歴と厳しい拷問に耐え続けるヒョンジュンに内閣情報調査室からやってきた女性要員・佐藤エリカ(笛木優子)は関心を持つ。
「この男なら絶対口を割ることはないだろう。秘密事項を我々と共有してくれるだろう」
佐藤エリカは人払いし、ヒョンジュンに日本の裏社会まで牛耳る某政党の幹事長暗殺を依頼する。交換条件はヒョンジュンを自由の身とすることだった。
ヒョンジュンはこれを受け入れる。彼にとって選択肢はこれしかなかった。まずはここを出ることだったからだ。
宴会の席になまはげとなって侵入し、ヒョンジュンはゴルゴ１３ばりの狙撃で幹事長暗殺に成功する。そして、自由の身になるはずだったヒョンジュンだが、佐藤エリカの上司は、禍根を残すから始末しろ、との命令を出す。
日本の内閣情報調査室の追撃を辛うじて逃れたヒョンジュンは、取引を裏切った男のもとに乗り込む。男は万一にそなえ、依頼されたものの準備はしていたようだ。
スンヒはＮＳＳを休職しヒョンジュンの行方を必死で追っていたが、ＮＳＳに囚われたソンファがヒョンジュンについて何か知っていると見る。ペク・サン局長に関する情報を彼女が握っていたと聞かされたからだ。
スンヒはＮＳＳの局長に頼んでソンファとの接見を実現する。ソンファに当然と思える尋問をした後、室外との音を遮断し、ヒョンジュンの消息について訊ねる。
ソンファは知らないととぼけるが、その表情から何らかの事情を知っていると読み取ったスンヒはどさくさまぎれに薬物をソンファに握らせ、脱走を誘導する。
ＮＳＳの手を逃れたソンファはヒョンジュンのもとへ向かう。なぜ、ヒョンジュンに会おうとするのかはわからない。命令を遂行せざるを得ないからか。それともヒョンジュンへの共鳴の思いからか。
そんなソンファの後を追ってスンヒも日本に向かう。スンヒの尾行に気付いたソンファは彼女を巻こうとするが、スンヒも引き下がらない。ローカル線の電車内で激しい格闘に及ぶ二人。この辺り、女の意地と意地がぶつかり合っているか。ひょっとしてヒョンジュンに佐藤エリカも関わってくるのか（この辺の興味もつきない）。
裏社会の男の協力を得て、今まさに密航船に乗り込もうとしたヒョンジュンだったが、そこへゆきから電話が入って来る。
ビック(T.O.P)の手はゆきのもとへ及び、彼女の家族を破壊していた。
ビック(T.O.P)は電話口で冷たい言葉を放った。
「例の物さえ渡せば、ゆきは助けてやる」
密航船をおりたヒョンジュンはゆきを助けに向かう。事前に約束の場所にかけつけ、ビック(T.O.P)の狙撃を意図したヒョンジュンだったが、その場所に現れたビック(T.O.P)は、そんなこと百も承知といわんばかりにゆきの胴体にダイナマイトを巻きつけていたのだった。
そこから始まるヒョンジュンとビック(T.O.P)の行き詰る攻防・・・。ゆきを抱きかかえたヒョンジュンのロープは切れ、二人はダム下に墜落していった・・・
