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めっきりテレビを見なくなっているが、たまに見たりする時、タレントたちを集めて人類のルーツを語っている場面などによくぶつかる。
そういう企画が増えてきているのだろうか。
この頃は血液のDNA検査で我々人類についてかなり細かなところまでが分かってきている。
人類は白人、黒人、黄色人種(今はそういう区別は無意味化しつつある)に分けられるが、ルーツはアフリカだというのが定説になっている。
我々が目にするこの宇宙もある一点から始まったとするのが有力な説である。一から始まるという言葉もある。何か物事が示し合わせたように複数の地点から始まっているならそれは最初ではない。遡ってひとつになるまでの前があるはずである。
先祖をめぐるドキュメンタリー番組から アフリカ大陸の一点から出現した人類は五大陸を踏破して今では世界中に住んでいる。
ある日、隣人宅で面白い企画のテレビを見た。
アメリカのニューヨークは人種の坩堝である。そこのマンハッタン地区で道行く人を片っ端から呼び止めてDNA検査をし、細かな分析を行い、その人間が先祖たちがどうような経路を辿って現在地に至ったかを調べるドキュメンタリー番組をやっていた。
その検査に協力した人たちは世界中からニューヨークに集まってきた何百何千の人たちだった。
彼らの先祖はアフリカ大陸を出発して海を越え、どんどん北に上がった人たちもいれば、大陸の赤道沿いを東に進んできてオーストラリアに入っていった人たちもいる。大陸の中央地帯を東に進み、北に上がって行った人たちもいれば南下した人たちもいる。どんどん移動を続け、ベーリング海とチュクチ海をつなぐ海峡を渡り、アメリカ大陸に進んでいった人たちもいる。
検査に携わった研究者によると、彼らひとりひとりの先祖たちがどのような経路をたどって今に至ったかが浮き彫りに出来るのだという。ある夫婦はまるで異なる経路をたどった先祖を持つタイ人だった。ずっとタイで住んでいるというが、それを知らされ、二人は互を見つめ合って苦笑していた。
同じ経路で重なる者は二人といない。それぞれが少しずつ違う経路を進んできて今に至っている。
検査のデーターから見る限り、身近で友情を共有しあう人間同士でも、血だけたどって数代遡ってしまうと、じつは互いが憎き敵の先祖だったというのもあながち不思議でもなくなってきそうである。
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