雨の記号(rain symbol)

ループ幻想(?)の『Lovey-Dovey』MV



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T-araの新曲『Lovey-Dovey』のミュージックビデオが公開される。

T-araは、チャ・スンウォンやとチ・チャンウク、T-araのジヨンとキュリ、ウンジョン、ヒョミンが出演した22分のドラマタイズミュージックビデオを公開する。『TOKYO in Lovey-Dovey』は、日本滞在中に撮影されたミュージックビデオで、日本のクラブでの自由奔放なT-araの姿を収め、楽しみながら『Lovey-Dovey』を鑑賞できると評価されている。
T-araの新曲『Lovey-Dovey』は、シンサドンホレンイ(新寺洞の虎)と作曲家チェ・ギュソンが共同作曲した曲で、エレクトロニクスサウンドと強力なビートが調和したクラブ風の曲。T-araの新曲『Lovey-Dovey』ミュージックビデオは2日午後1時に公開される。
(K-POPニュースより)


 MVの公開情報を得てさっそくユーチューブに飛んだ。見始めてすぐ前作MV「Cry Cry」の続編だとわかったが、ヒロイン役の娘はジヨンだと思いつつ、そうでない不思議な気分でしばらく見続けてしまった。前作で顔などに暴行を浴びるシーンがあったりしたから、ジヨンは化粧を落として撮影に臨んでいるのかと妙な方向に思考を飛ばしてしまった。
 MVだけでなくエピソードなどにも目を止めておけば、この娘がキュリとわかったものを・・・^^; 年のせいか、観察力だけでなく記憶の減退もひどいようだ^^;
 形成外科にかかった場面が出てきて「あっ、顔を修復したとの設定か」とそこでようやく頭の中がほぐれだした。そうなると「T-ARA」のメンバーからキュリを引っ張り出してくるのは早い。そういえば、このMV撮影の合間で二人がふざけあったりしている場面もあったりした・・・。
 その時もそう思ったはずだがジヨンとキュリはよく似ている。このMVのように前髪を垂らされるとまるで見分けがつかなくなる。
 男と彼女は運命の糸に結ばれている。やがてまた再会することになる。

 その前にストーリーのおさらい → 死んだ父の代わりとなって自分の面倒を見てくれた男(チャ・スンウォン)に彼女はいつしか恋慕を覚えるようになっていた。だが父を殺したのが彼と知らされ、彼女は男に憎悪を抱く。愛情を覚えた分、憎悪の念は強かった。それは男に敵意を抱く男たちの企みだった。その企みに乗せられ、彼女は男をおびき出す囮にさせられてしまう。その結果、彼を死なせてしまった(と思っていた)。
 前作は悪い奴らの企みに乗せられてしまった自分を悔いつつ、瀕死の彼を病院に連れていくところで終わった。

 彼女が男と再会したのは屋台だった。男は客を待って外の椅子に座っていた。彼女は友人と屋台の中に腰を下ろした。男は客の相手にやってくる。この時、二人は目を見交わすが、男は彼女に気付かない。いや、似ているとは思ったかもしれない。わずかの時間の流れで、男は注文を受け彼女の表情だけスケッチしてそこを離れる。

 チャ・スンウォン → 昨年、一気にブレイクしてきたが、演技に凄みと迫力のある俳優だ。遠く遡ればフランスのジャン・ポール・ベルモンド、あるいは松田優作を彷彿とさせるスケールを感じさせる。この手の俳優の特徴は、一見、演技が大味に見えながら、大鉈で薪を割ってしまう迫力を持ってくることだ。微細な演技はあえて行わない(ように見える)。自分の存在感や表情の力を信じているからだろう。

 屋台をしばし離れてから男は娘の方を気にかけた。しかし、彼女に気付くまでは至らない。
 彼女は男の屋台に一人でやってきては酒を飲んだ。彼に自分を気付いてほしいからだった。しかし、男はいっこうに気付く様子を見せない。それに苛立ちを覚えながら彼女は酒を飲んだ。苛立ちを抑えるためだった。しかし、飲めば飲むほど苛立ちは逆に募った。
 彼女はついに苛立ちをこめて何か叫んだ。
 男は振り返る。
 彼女は立ち上がって行こうとする。しかし、足元がもつれて倒れてしまう。
 男は歩み寄って助け起こす。
「大丈夫ですか?」
 彼女はその手をふりほどく。
 自分のことがわからず、他人行儀なのが許せなかった。
 彼女は男を一瞥し、背を向けた。彼への懺悔の気持ちもあった。
「私を撃って!」

 部屋に戻った男は金魚蜂に目をやった。金魚鉢にはあの娘との思い出がつまっている。

 彼女は水商売に手を染めながら、友人との生活を続けていた。ある日、客がへべれけに酔ったのをさいわい大きな金の動いたバッグを友人は盗んでしまう。
 その日、彼女は店でアジョシ(おじさん)と自分をワナにかけた男とばったり再会する。男は彼女に気付かなかったが、彼女はむろんはっきりその顔を覚えていた。
 盗んだ獲物はが大きかったと見て友人は小躍りしながらバッグを開けた。しかし、そこから金目のモノは出てこず友人は落胆した。彼女がもう一度丹念に調べるとぬいぐるみからヤク(薬)が出てきた。友人は喜ぶが彼女はバッグを友人の手から取り上げる。金を盗むのは黙認してもヤク(薬)を扱うのは許せなかった。それと何か大きな悪事に加担しているようにも思ったからだ。
 頭にきた友人はワルいダチに電話を入れる。彼女の手からいい金になるヤク(薬)を取り返したかったからだ。
 いやな男と再会し、彼女は不吉な予感を覚えていた。ある日、友人がその男のもとに拉致される。友人のワルいダチはその男とつながっていたのだ。

 思い出に浸りながら、彼女はアジョシ(おじさん)のことで頭がいっぱいだった。
 そんな中、彼女に電話が入った。
 お前の友人を預かっている。友人を取り戻したいならカバン(ヤク)を持って来いという電話だった。
 街中にごみのように投げ捨てられた自分を病院に運びこんで助けてくれたのは今の友人だった。彼女を助けなければならない。
 自分の使った拳銃を引き出しの中から取り出す。あの時の記憶が再現フィルムのように蘇ってくる。
 彼女はカバンを持って出た。車に乗った。助けを請うつもりはなかったが足は自然と男の屋台に向いた。
 自分に気付かないアジョシ(おじさん)はいつものように客を待っていた。
 その日の彼女は素直だった。今日で別れを告げたい気持ちもあった。彼女は屋台から離れた場所で足を止めた。そんな彼女を見て男は立ち上がった。屋台の前に出てきた。
 彼女は自分の胸を二度三度と叩いた。その手を横にスーッと動かした。一瞬にして男の胸に蘇るものがあった。それは彼女に向けて自分がして見せたしぐさなのだった。
 自分を理解したことを確かめると彼女は背を向けて駆け出していく。
 これは自分一人で解決する。アジョシ(おじさん)には頼らない。
 この後、彼も屋台に書きつけられた携帯番号を頼りに連絡を取り、彼女を助けに出向くことになる。そして似たような結末・・・再び死に至る・・・?

 これらの話はすべて彼女の世界の中にあり、記憶のループ内で同じ話が繰り返されているように見える。しかし一方、男が病院から出てきてその後の話がひとつひとつ展開していったようにも見える。
 ひとつ引っかかるのは屋台に書き付けられた電話番号のごとき数字だ。010-3200-云々とあるのはその後の話、もうひとつ、010-9767-5100とあるのがそれ以前のようにも感じてくる。これも時間の推移に絡んで何らかの仕掛けのひとつなのか。
 いずれにしろ、二人のハッピーエンドは屋台の前でお互いがお互いと分かり合う再会の瞬間しかなさそうである。
 背を向けて駆け出していく彼女の姿からはカットパック、ループ幻想の世界しか開けてこない。
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