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もう新聞各紙で話題になってるし、広告にも掲載されてるので知ってる人も多いだろう『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(ダイヤモンド社)を読んでみた。
どんな本かは、先行の書評がいくつも出てるのであえて書く必要もないのだけれど、独断と偏見に基づいた感想を走り書きしてみよう。
何せ、僕はドラッカーを知らない。名前だけは、栗本慎一郎の本か何かで知ってたし、『マネジメント』を含む、何冊かの本のタイトルくらいは聞いたことはある
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まぁ、話題の本だし、萌えテイストの表紙で、野球部の女子マネージャーが、「マネージャー」という言葉の意味を調べるために、間違って“経営学の神様”ドラッカーの『マネジメント』を買ってしまう・・・戸惑うものの、読んでいくうちにドラッカーのエッセンスを生かしながら、甲子園を目指す<青春小説>という設定に、面白そうと思って、ついつい買っちゃったのだ
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正直な感想を言えば、面白かった。企業経営をベースに書かれたはずの『マネジメント』が、“非営利組織”である野球部にとっての顧客とは誰か?顧客の満足とは何か?というような問いに主人公がぶつかりながら、ドラッカーの『マネジメント』に向き合い、仲間とともに考え、解決策を見出していく・・・という展開は、文句なく良く出来た入門書になっている
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もちろん、小説として出来すぎた面はある。弱小校でありながら、野球部のメンバーや監督が高い潜在能力を持っていたり、“マネジメント”が軌道に乗り始めると、チームが目に見えて強くなり、学校や周囲が一丸となって、サポートしていく展開には、「ありえねぇ」と突っ込みたくなるところも、正直ある
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でも、まぁこれは“青春小説”だ。そのくらいたいした問題じゃないだろう。だからこそ、終盤に向かってどんどん面白く読めるのだし
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それにしても、よくもまぁ、300ページにも満たない小説に「マネジメント」「目標管理」「イノベーション」「人事」なんて要素を織り込んだもんだって、感心する。
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たぶん、生協での職員用割引の“推薦図書”にあると思うよ、これ。なるかどうかを確認する術は、僕にはないんだけどね。
さて、興味深かったのは、ドラッカーが「消費者運動」に言及してる件があったこと。「消費者運動が企業に要求しているものこそ、マーケティングである」「マーケティングがなされなかったから、強力な大衆運動として消費者運動が出てきたのだ」「消費者運動はマーケティングにとって恥である」とまで、言いきってることだ
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アメリカの消費者運動と言えば、真っ先に浮かぶのは、ラルフ・ネーダー率いる「パブリック・シチズン」の運動だ。当然、ドラッカーにはネーダーの運動が頭にあったはず。
ビジネス書でありながら、消費者運動の意味をちゃんと位置付けるところが、ドラッカーの凄いところだけど、今の時代(特に日本)にはいささかそぐわないんじゃないかって思ったりもする。
今は消費者運動の正当性が、過去のスローガンに呪縛され、形骸化している。むしろ、そうした運動を逆に市民が“監視”する必要がある時代になってる、と僕は思ってる。
そのことはまた、改めて書くとしよう。
・関連リンク:ドラッカー学会
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