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僕は、小林よしのりの『ゴーマニズム宣言』刊行時からの読者なんである。第一巻が93年の7月だから、もう19年目・・・マンガ家が、自分のキャラクターを前面に押し出して“思想”を語るっていう未曾有の試みをパワーダウンすることなく続けてるってこと自体、もう奇跡に近い。
とはいえ、僕は小林氏の「良き読者」かって言うとそれからは程遠い。まー違和感はあっても気になってしょうがない。だから、付き合っていくってスタンスに近いのだ。
だから、「SPA!」連載から、オウム事件を経て、「SAPIO」に舞台を移してからの『新ゴー宣』には、距離を置いて、『戦争論』を始めとする“ゴー宣スペシャル”に限定して買うようになっている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/f6/dc01958de3e94091b8ef5cd53943b909.jpg)
まー正直言って、読むのにエネルギーを要しすぎて、初期のような左翼的というより、サブカル的なノリで軽く読めたゴー宣がどんどん立ち位置を変えていくのに付いていけなくなった・・・というのが、本音だろうか。
“本家”を名乗る本書は、保守系オピニオン雑誌の「WILL」連載をまとめたもの。保守の定番である「小沢一郎不敬問題」「外国人参政権反対」っていう主張はある。ただ、興味深いのは、保守論壇的“世間”に付き合うことなく、意見が衝突すれば、「昨日の友も今日は敵」っていう形で徹底的に叩くってところだ。
<チャンネル桜>への批判は容赦ないし、「WILL」の看板とも言える“大御所”渡部昇一氏さえ、カルトと断じる。
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保守系の論客同士の論争ってのはかつてあったけれども、日本のかつての戦争を侵略と論じた林健太郎氏と小堀桂一郎、中村粲両氏との論争があったくらいで、ここまで徹底的にやってるのはまれだと思う。
それも手間暇のかかるマンガという媒体で。
天下国家を持ち出し、卑小な自分から目を逸らす“運動”に取りつかれ、共同体の公共の場に関心のない“行動する保守”に、かつて『脱正義論』で批判した“サヨク”と同じ<病>を見る。
歴史観も皇室観も異なる僕にも、良き観衆でありつつ、足に地のついた公論の形成を目指すっていう小林氏のスタンスには、賛同したいね。
立場の違いはともあれ、この本と格闘してみられよ・・・そう僕は言いたいね。
(1143円+税、WAC 10.11)
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