
去年、話題になった雑誌の論文「「丸山真男」をひっぱたきたい 31歳フリーター。希望は、戦争。」(リンク)を最近読んだ。
ポスト・バブル世代が、非正規雇用、フリーターから抜け出せない不条理に対する激しい怨念の矛先は、経済的に安定している正社員へと向かう。

著者は言う。「戦争は悲惨だ。しかし、その悲惨さは「持つ者が何かを失う」から悲惨なのであって、「何も持っていない」私からすれば、戦争は悲惨でも何でもなく、むしろチャンスとなる。
もちろん、戦時においては前線や銃後を問わず、死と隣り合わせではあるものの、それは国民のほぼすべてが同様である。国民全体に降り注ぐ生と死のギャンブルである戦争状態と、一部の弱者だけが屈辱を味わう平和。そのどちらが弱者にとって望ましいかなど、考えるまでもない」(下線、引用者)
格差が固定された平和より、社会が流動化し、国民がみな苦しむ戦争を望ましいものであるとまで断言する<希望は、戦争。>。暴論であることを承知の上で、ここまで著者が言わざるを得ないほど格差は固定され、低所得者は虐げられている。
こんなブログで食の安全だ、環境問題がどうのこうのって書いてるけど、そんなことにこだわる以前に、まず食べることが大事で、安全がどうだとかいうことが<金持ちだけが言える戯言>とされるような時代が、このまま若年層を低所得層に押し込める状況が続けば、確実にやってくるような気がする。