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アマゾンから、注文しといた村上春樹氏の新作長編『1Q84』(新潮社)が届いた。発売前から、ネット書店で異常な予約注文、タイトルだけで内容は全く分からない、発売前にすでに増刷、店頭では品切れ状態・・・今日、平安堂に寄ってみたけど、中旬に入荷予定って、書いてあるだけ。
オークションも凄いことになってるしね。舞台は1984年、カルト宗教が題材になってるって話だけど、枕にちょうど良い千ページもの長編いつ読めるかなぁ。
1984年と言えば、今から25年前。当時、僕は大学生で、ニューアカデミズムがブームになって、当時、20代後半の浅田彰の『構造と力』や『逃走論』がベストセラーに。まぁ、現代思想の小難しい哲学書が売れたんだよね。
「風の谷のナウシカ」もこの年公開。その陰で、麻原彰晃がヨガ道場「オウムの会」を結成したのも1984年だったりするんだ。
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難解な哲学書がブームになり、一方、邪悪なカルト宗教が産声を上げたのが1984年。大学にはいろんな宗教に熱心な輩が多くてね。キリスト教、仏教問わず、よく勧誘されたよ。
僕は懐疑論者で疑い深くて、一つの価値観で支配されるのが嫌いだから、付き合いはしたけど、信仰するってことは、いくら薦められても、絶対にしなかったね。
結局、宗教に帰依しなかったのは、自分たちを絶対視するが故に、他の価値観を認めない、そこから離れて行った人たちと、敵対関係になっちゃうんだよね。そういう偏狭な枠組みってのがどうしても嫌だったんだ。その組織の中にずっと安住してれば、良いのかもしれないけど、一生その組織に所属するかどうかなんてわからないじゃない?
それは宗教に限らず、政治党派でもそう。そりゃあんまり開放的で、統制がとれないのは問題だろうさ。でも、中央集権のヒエラルキーで異論を許さない組織ってのは、表向きどんなに良いことを言っても、“民主主義的”な看板を掲げようと信用なんて出来やしない。
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査問なんて、その最たるもの。こんなこと書くとヤバイかな。“宗教は阿片である”と喝破した、かのカール・マルクスは『資本論』でこう書き遺してる。
・・・地獄への道は、無数の善意で敷き詰められていた・・・と。
そのマルクスの不肖の弟子たちは、皮肉にも、“善意”で数千万もの人々を粛清し、強制収容所に送り込み、罪なき人を拉致する非道を今もなお繰り返してる。
もう一度、マルクスの言葉を引こう。
・・・歴史は繰り返す、最初は悲劇として、二度目は茶番として・・・
「ルイ・ボナパルトのブリューメル18日」
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