インフラもだんだん整備されつつある

ガソリンだ。軽油だ、灯油だ、ガスだ、水だ...今回の震災で人間の生活がいかに脆いか、露呈した瞬間でもあった。

　どうも、ガスや灯油はすこしづつ落ち着きを取り戻してきた。コンビニの商品もだんだん揃い始めている。電気を気にして、どのコンビニも看板は常に消灯。店内も間引きで蛍光灯を照らすなどの配慮。

　ガソリンは、2時間ちかく並んでいたモノが、いまでは1時間程度。

　しかし石屋は、とあるスタンドの上得意。そのため、メンバーズカードをキラリと見せると、裏口に誘導され、すぐさま給油。ま、このスタンドは少し高いのだが、会社との付き合いからメンバーとなる。セルフ給油だけどね。これで、石屋家族全員の車、仕事車両全部満タン。

　実は、石屋息子もある、スタンドの上得意だ。セルフでは、携行缶にガソリンを入れることはできないのは周知と思う。そこで、近所の小さなスタンド、でもENEOSだよ。ここで、いつも携行缶片手に「ハイオク、満タン」といってガソリンを買う。小学生がハイオクを満タン買うわけだ。多いときは1週間で30リットル。月平均でも30リットルは買う。そうなると、メンバーでも無いが、石屋息子はそのスタンドのお得意さまとなる。

　今回も、「やってる？？？」というと、そそそそそとバリケードをよけ、手招き。「すこししか分けられないけど、いい？？」とひそひそ話の店主。石屋も「いいよ」と小声でいう。店主曰く、「給油しているのばれて、並ばれるのは困るんだ。一応、緊急車両と、上得意様とエアカミ防止程度、とっておかないといけないんだ」とのこと。少しとはいえ、結局携行缶満タンだ。

　店主曰く「じゃ、そういうことで....」と、かえるように促す。

　でも、道では「じろじろ」とこちらを見ている。そりゃそうだよ、車2台がやっと止まれる小さなスタンドに、石屋のクレーン付トラックが横付けし、給油器のすみに、大きな体の男が2匹座り込み、ガソリンを給油している。ひそひそ話しても、かなり目立つぜ、それにひそひそ話も意味ないし。

　みんなにばれないように、トラックをゆっくり、道路へ滑りこませ、店主は再びバリケード。石屋はゆっくり立ち去るが、やはり大柄であるため、目立つ目立つ。

今回の教訓は、やはり人付き合いから、さまざまな恩恵と助けを受けた。震災は悲惨だが、これにより人間の本性がみれたし、みんなが助けてくれたこと、石屋本人は助けたつもりはないが、「助かりました」とお礼を言われたり.....地域住民とさらに一体化、結束が強くなった。すばらしい。