理想国家日本の条件 自立国家日本http://blog.goo.ne.jp/sakurasakuya7/e/825e1058f5557c4f6c77214b00da24e1
【13歳の非行少年が立ち直る きっかけとなった「母の真実」】
致知出版社 https://www.facebook.com/chichipublishing/?fref=photo
◆3分で読める『致知』の感動する話◆
~西村滋さん・追悼配信~
【13歳の非行少年が立ち直る
きっかけとなった「母の真実」】
『お菓子放浪記』『やくざ先生』など
数々の人気作品を残した
作家の西村滋さんが
去る21日、
91歳で亡くなりました。
心よりご冥福をお祈りします。
生前、西村さんが『致知』で語った
人生の原点にある「母の真実」とは――
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
僕は幼少期に両親を結核で
亡くしているんですが、
まず母が6歳の時に亡くなりました。
物心のついた時から、
なぜか僕を邪険にして邪険にして、
嫌なお母さんだったんですよ。
散々いじめ抜かれて、
憎まざるを得ないような母親でした。
これは後で知ったことですが、
母は僕に菌をうつしちゃいけない、
傍へ寄せつけちゃいけない、
という思いでいたようです。
本当は入院しなきゃいけない
身なんですが、
そうなれば面会にも
来させられないだろう。
そこで母は、
どうせ自分は死ぬのだから、
せめてこの家のどこかに
置いてほしいと父に頼み込み、
離れを建ててもらったそうです。
僕はそこに母がいることを
知っているものですから、
喜んで会いに行く。
するとありったけの罵声を浴びせられ、
物を投げつけられる。
本当に悲しい思いをして、
だんだんと母を憎むようになりました。
母としては非常に辛い思いを
したんだと思いますよ。
・ ・ ・ ・ ・
それと、家には家政婦がいましてね。
僕が幼稚園から帰ってくると、
なぜか裏庭に連れて行かれて
歌を歌わされるんです。
「きょうはどんな歌を習ってきたの?」
と聞かれ、
いくつか歌っていると、
「もっと大きな声で歌いなさい」
なんてうるさく言うから
嫌になったんですがね。
これも母が僕の歌を聞きながら、
成長していく様子を
毎日楽しみにしていたのだと
後になって知りました。
・ ・ ・ ・ ・
僕はそんなことを
知る由もありませんから、
母と死に別れた時も
ちっとも悲しくないわけね。
でも母はわざとそうしていた。
病気をうつさないためだけじゃない。
幼い子が母親に死なれて泣くのは、
優しく愛された記憶があるからだ。
憎らしい母なら
死んでも悲しまないだろう。
また、父も若かったため、
新しい母親が来るはずだと
考えたんでしょうね。
継母に愛されるためには、
実の母親のことなど
憎ませておいたほうがいい、と。
それを聞かされた時は
非常にびっくりしましたね。
・ ・ ・ ・ ・
私がそれを知ったのは、
孤児院を転々としながら
非行を繰り返し、
愛知の少年院に入っていた
13歳の時でした。
ある時、家政婦だったおばさんが、
僕がグレたという噂を聞いて
駆けつけてくれたんです。
母からは20歳になるまではと
口止めされていたそうですが、
そのおばさんも胃がんを患い、
生きているうちに本当のことを
伝えておきたいと、
この話をしてくれたんですね。
僕はこの13歳の時に
ようやく立ち直った、
と言っていいかな。
あぁ、俺は母に愛されていた子なんだ、
そういう形で愛されていたんだ
ということが分かって、
とめどなく涙が溢れてきました。
・ ・ ・ ・ ・
それから戦争期間を経て、
僕は戦災孤児収容所の
補導員になったり、
歌唄いになったりしながら
子供たちと交流を重ねました。
その子たちの口にする言葉を
消えさせてしまいたくない、
という思いでものを書く
仕事を始めたんです。
『お菓子放浪記』の結びにも
「美味しいお菓子のような
人間になるということは、
ホンモノとニセモノの見わけのつく、
確かな目と心を持った
人間になることだ」
と書きましたが、
僕の生きてきたテーマは
そこなんです。
・ ・ ・ ・ ・
僕が思うのは、
人間は2度生きなきゃならない、
ということ。
僕にも経験があるんですが、
元気があれば通ってしまう
時期があるんです。
それは子供だからですよ。
でもある時期がきて、
自分の人生をふっと振り返った時に、
あぁ、あの時のあれは……、
と気づくことがあるんですね。
それが人生をもう1回生きる
ということだと思うんです。
人間は2度生きるという
苦しみを通って、
初めて本当の生を生きるのだと
思うんです。
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『人間は2度生きなければならない』
西村 滋
『致知』2011年6月号
特集「新生」より
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大好きだった優しい父が鬼のように・・
父を7歳で亡くしてます。最後の記憶が、お絵かきをやめるって言ったあと、5メートル以上ぶっ飛ばされた事。
母に聞くとクモ膜下出血で脳が圧迫されてイラついていたとか。。その後、すぐ入院先で亡くなりました。
やはり涙は少なかった記憶が。。
でも、あれは、きっと飽きっぽい自分に、物事を途中で投げ出すな、という
最後に教えたかったことかな?と考え直しています。
まさに今のブログへの姿勢です(;´∇`:) 桜 咲久也
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