池田信夫と云う人は、原発問題では“脱原発派”に真っ向から論戦を挑む、頼もしい論客のお一人ですが、インテリ中のインテリなのでまだ起こってもない危機を予想して、予防線を張るのが、大のお得意。
例えば
「ネトウヨや反原発派のような烏合の衆であるうちは無害だが、北一輝のような天才が出てきて「挙国一致」になると危険である。」
とか…。
決して“烏合の衆”の道しるべを買って出ようとか、間違いを正そうとか、というスタンスではないようです。
「観察し、自分の見解をつまびらかにするのが、自分の仕事」 とわきまえておられるのでしょう。
自分の考えを声高に主張しすぎない(実はしっかりされてますが)、謙虚で正しい大人の態度のようにも見えますが、“反原発派”に対して何が間違っているか?を理路整然と言葉に出来るひとが、ネトウヨや反原発派を“無害な烏合の衆”を云って馬鹿にし、「一致団結」できる方向を探そうとせず、それどころか「挙国一致」自体が怖いコトだと恐れるのは、何か「日本人」や「世界」の未来に対して、無力すぎないでしょうか?
ケネディは云いました。「国が何をしてくれるか?より、あなたが国に何ができるか?だ!」と。
日本人は「日本」を、本当はどうしたいのでしょう?
恐れるばかりで、願うことを忘れたのでしょうか?
日本のインテリの「日本を思う気持ち」の劣化も進んでいる気がします。
『戦後リベラルの終焉』は、むずかしいテーマの割には好評で、田原総一朗氏にほめていただいたおかげか、香山リカ氏が劣化した左翼の極致を見せてくれたおかげか、発売直後に増刷が決まったが、喜んでばかりもいられない。左翼が衰退する時代は、危険な時代でもあるからだ。
『全体主義の起原』はファシズムがいかにして生まれたかを解明した古典だが、アーレントによれば、こういう勢力が出てくる背景には、議会政治が機能しなくなるという共通点がある。近代の議会政治は次の二つの前提にもとづいている。
そこで労働者の代表と自称する社会主義政党ができるが、彼らの政策には魅力がなく、分裂抗争を繰り返すため、ワイマール共和国のような混乱状態になる。このように左翼が分裂して政権が維持できないとき、代表者(政党)と代表される者(大衆)の間にギャップができる。これを埋めると称して出てきたのがナチスであり、日本では軍部だった。
ドイツでは、人民戦線でバラバラの左翼を統一しようという試みが挫折したあと、ヒトラーが出てきた。日本の陸軍は政友会と連携し、「挙国一致」をスローガンにして危機を克服すると主張し、対外的拡張主義で失業問題を「解決」した。
最大の「支持政党」が無党派層になった現代の日本では、このような代表者と代表される者のギャップが30年代なみに大きくなっている。野党がバラバラで対抗勢力にならない点も、戦前と同じだ。坂野潤治氏によれば、日本でも無産政党は伸びず、大政翼賛会ができると最初に合流した。
しかしファシズムが伸びる決定的な条件は、1930年代の大恐慌のような経済危機である。今の日本はこの点は大丈夫だが、政府債務がGDPの230%を超える状態は30年代とほぼ同じであり、財政が破綻すると、青年将校のような勢力が出てこないとは限らない。
アーレントによれば、それは傑出したカリスマである必要はなく、ヒトラーは貧乏な画家だったし、東條英機は小心なサラリーマンだった。彼らの掲げたスローガンも「世界に冠たるドイツ」とか「大東亜共栄圏」とか無内容なものだが、大衆社会で原子化した人々を統合する「大きな共同体」をつくるような錯覚を与えることが重要だ。
そういう勢力が出て「ガラガラポン」しないと政治は変わらない――という絶望感が、今の若い世代には広く共有されているように思われる。それがネトウヨや反原発派のような烏合の衆であるうちは無害だが、北一輝のような天才が出てきて「挙国一致」になると危険である。
- 社会が階級に明確に分化し、それぞれを代表する政党が拮抗している
- 有権者に納税者としての意識が高く、政策を理解している
そこで労働者の代表と自称する社会主義政党ができるが、彼らの政策には魅力がなく、分裂抗争を繰り返すため、ワイマール共和国のような混乱状態になる。このように左翼が分裂して政権が維持できないとき、代表者(政党)と代表される者(大衆)の間にギャップができる。これを埋めると称して出てきたのがナチスであり、日本では軍部だった。
ドイツでは、人民戦線でバラバラの左翼を統一しようという試みが挫折したあと、ヒトラーが出てきた。日本の陸軍は政友会と連携し、「挙国一致」をスローガンにして危機を克服すると主張し、対外的拡張主義で失業問題を「解決」した。
最大の「支持政党」が無党派層になった現代の日本では、このような代表者と代表される者のギャップが30年代なみに大きくなっている。野党がバラバラで対抗勢力にならない点も、戦前と同じだ。坂野潤治氏によれば、日本でも無産政党は伸びず、大政翼賛会ができると最初に合流した。
しかしファシズムが伸びる決定的な条件は、1930年代の大恐慌のような経済危機である。今の日本はこの点は大丈夫だが、政府債務がGDPの230%を超える状態は30年代とほぼ同じであり、財政が破綻すると、青年将校のような勢力が出てこないとは限らない。
アーレントによれば、それは傑出したカリスマである必要はなく、ヒトラーは貧乏な画家だったし、東條英機は小心なサラリーマンだった。彼らの掲げたスローガンも「世界に冠たるドイツ」とか「大東亜共栄圏」とか無内容なものだが、大衆社会で原子化した人々を統合する「大きな共同体」をつくるような錯覚を与えることが重要だ。
そういう勢力が出て「ガラガラポン」しないと政治は変わらない――という絶望感が、今の若い世代には広く共有されているように思われる。それがネトウヨや反原発派のような烏合の衆であるうちは無害だが、北一輝のような天才が出てきて「挙国一致」になると危険である。
左翼はもともとバカだし、
論理的思考ができない。
池田信夫にしても、
反原発など一見もっともらしい、
事を言うが、
では、責任をもつかと言えば
持たないだろう。
だいたい、ヒトラーと東條英樹を
同列に論じてるところでアウト。
世界に冠たるドイツは、
第3帝国を標榜し、
欧州を席巻した。
しかし、大東亜共栄圏は、
欧米からアジアの解放戦線。
エリート達が軍人や政治家など国のトップを目指した時代でさえ、日本を守り切れなかったのに、官僚が国を牛耳る時代になって、政治に人材が集まらなくなった日本が、どうやって自分の国を守り切ることができるのでしょう。
ネトウヨや脱原発派を十把ひとからげに馬鹿にしたり、天才の出現を恐れたりするヒマがあったら、いやしくも日本のエリートなら、このままじゃ日本がアブナイとせめて云ってほしいもんです。
東大卒のエリート官僚や学者先生方の“志の劣化”が、日本を危うくしている元凶だと思います。
こういう人達は“口”が立ちますから、志では負けない「幸福実現党」もディベート力が必要ですが…
英さん、頑張れ!
ディベート力が必要です。
magamiyamaさん。
ありがとうございます。
<(_ _)>
あきらかに日本を貶めることを目的に韓国がしかけてきた「慰安婦問題」に対して、終始一貫「何が真実か?」あくまでも聞く側に判断をゆだねるという真摯な態度が、ムチャかっこよかった!です。(英語がネイティブにしゃべれるって、やっぱり最大の武器なんだと思い知らされましたネ)
内弁慶で内輪もめばかりしているように見える日本人も、外国で育つと、あんなに立派なスピーチができるようになるんだと感動しました。
国内では、マスコミにしろサヨクにしろ、日本人同士の内輪もめは、逆に“しんどい”面もありますが、あくまでも「真実」や「正論」で闘うしかないのは、国内も海外も一緒。
彼のように、どんな相手に対しても紳士的態度で、否定したり、馬鹿にしたりするのではなく(どんなに馬鹿にされようとけなされようと!)文句のつけようのない正論が云えるようになりたいものですね。(コレがなかなか出来ないのよね~。馬鹿にされると腹が立つし、けなされると落ち込むし…日々コレ修行!)
確か帰国子女で、
英語ペラペラ。
だから、外国で、ディベートできるんでしょうけどね。
左翼はレッテル貼ってお終い。